二人でひとつ!

□第1話
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キーンコーンカーンコーン



ツナがそんな心配をしている間にチャイムがなり、教室でバラけていた生徒達も席につき始めた。



それを見て、京子とツナも自分の席に着く。




山本「オッス、ツナ!」



ツナ「おはよう山本。あれ、獄寺君は?」



山本「さぁ? また遅刻じゃねぇか?」




と、山本が言った瞬間、後ろのドアがガラッと開き、獄寺が現れた。



獄寺「おはようごさいます10代目!! 朝っぱらから高校生に絡まれたんでのして来ました!!」



ツナ「朝からいきなりケンカ!?」



獄寺「大丈夫っス! ちゃんと全員病院送りにしてきましたから!!」



ツナ「それ大丈夫じゃねー!!」



先生「静かにしろー。これからホームルームを始めるぞ」




チャイムより少し遅れて担任が入って来た。



そこで、ざわついていた教室の中がしんと静かになった。




先生「えー、皆も知っているだろうが、今日は転校生が二人も入ってきた。じゃ、入って来てくれ」




先生がドアのほうに声を掛けると、ガラッと開いた。



そして、少年と少女が一人ずつ入って来る。




トキ「初めまして、真城トキっていいます。今まで山奥の田舎に住んでいたので、街での暮らしは慣れない事が多々あると思いますが、宜しくお願いします」



真城「…真城ゼンです。宜しくお願いします…」



先生「ちなみに二人は双子だそうだ。学校生活でも慣れない事が多いと思うがいろいろ手助けしてやってくれ」




少女の名前はトキ、少年の名前はゼンというらしい。




二人は双子らしいが、性別の違いも手伝ってか、全く正反対な印象を持っていた。



まず、トキの方は人当たりの良い女の子、という印象が一番強い。



しかし何故か制服のブラウスの下に黒い長袖のTシャツを着て、黒いタイツを履いていた。


そして首には何かの紋様がついたチョーカーをしている。



ちなみに今の季節は夏に近い。


ブラウスは半袖なため、そのおかしな格好はさらに浮いて見えた。



そして周囲からは“もしかしたら不良かも”という声すらあがっていた。




対するゼンは、制服は優等生並にきちんと着こなしてはいるが、トキとは真逆に“気弱な少年”のイメージを持っていた。



確かに転校で緊張もしているだろうが、ドキドキ緊張しているというより、ビクビクと不安でいっぱいという雰囲気を持っていた。





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