二人でひとつ!
□第1話
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トキ「なんだ、けっこう上手くいってるみたいだね」
後ろから聞こえた声に振り向くと、そこにはゼンの双子の姉である真城トキが立っていた。
ゼン「姉さん!」
トキ「ゼンってばすぐ人見知りするんだもん、心配だったんだ。だからもし一人で体育館に行くようだったらって思って声掛けにきたんだけど……心配ないみたいだね」
ゼン「うん、なんとかね」
トキ「よろしい」
トキはニッコリと笑ってそう言うと、今度はツナ達三人の方に向き直って言った。
トキ「沢田君と山本君と……それから獄寺君だよね?」
ツナ「えっ? なんでオレ達の名前……」
トキ「さっき京子ちゃんと花ちゃんから聞いたんだ」
そう言ったトキの後ろには京子と黒川花がいた。
トキ「ゼンはすっごい気が弱いけど優しい奴だから仲良くしてやってね。 それじゃ、私は京子ちゃん達と体育館行くから。女子は“ばれーぼーる”ていうのをやるんだって」
バイバイ、と言いたい事だけ言うと、トキは京子達の方に走って行ってしまった。
ゼン「あ、そうだ。早速聞きたい事があるんだけどいいかな?」
ツナ「うん、何?」
ゼン「“ばすけ”って何?」
ツナ「え………」
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ゼン「へぇ、それがバスケっていうんだ」
ツナ「他にも細かいルールがあるんだけど……」
山本「ま、やってるうちに覚えるって!」
体育館へ行く途中の道中、ツナゼンはにバスケットボールについて説明した。
実は最初は山本が試みたが、ゼンには山本の感覚的説明が理解できなかった。
ゼン「今までずっと山奥に住んでたからそういう事したことなくて……」
山本「へえ、じゃあ今度野球も教えてやるよ。楽しいぜ」
ツナ「山本は野球部に入ってるんだ。一年生なのにもうレギュラー入りしてるんだ」
ゼン「すごいんだね、山本君って! ……あの、獄寺君も何か部活に入ってたりは……」
ゼンは先ほどから余り喋ろうとしない獄寺ともコミュニケーションをとろうと必死だが……
獄寺「あ゙あ゙っ?」
ゼン「ごっごめん! 何でもない!」
ツナ「獄寺君!!」
未だ上手くはいかなかった。
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