story of P

□赤色と緑色の過し方
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ふぅ と吐く息が白い
頬も外気の冷気によって赤くなっている

首に巻いた赤色のマフラーもコートも手袋も、
それすらも冷たい風が通り過ぎているような・・・そんな気がする


物凄く寒いけど、絶対に家に戻る気はない
もうすぐ年が明ける。その前にグリーンに会いたいんだ


あとちょっとで年が明けるから流石のグリーンも家にいるかと思って家に向かった・・・のに、




「あぁ、グリーンならまだジムにおるよ」



「えぇ!?もうすぐ年明けちゃいますよ!?」



「ぅむ、そうなんじゃが さっき連絡があってのう[ゴメン、今日帰れそうにない]とな・・・」



「っな、!」





その時オレは衝撃のあまり言葉を失った
でも、博士やナナミさんが悪いわけじゃない、と気合を入れなおす





「〜、スミマセン こんな夜に・・・」



「いいんじゃよ、レッドも気をつけて向かうといい」



「はぁ・・・、ぁ、よいお年を 博士」



「ふぉっふぉっふぉ」





バル○ン○人のように笑う博士を多少不審に思いながらあの場を後にした

・・・・・博士ウルトラマン好きなのかな?




そうして、今現在トキワジムに向かっているわけだけども・・・
グリーンの奴、こんな時まで仕事を詰めなくてもいいのに・・

マサラからトキワまで今の時間ならギリギリ足りるとおもう
プテで行けば余裕に間に合うのだろうけど、最後だし、寒いし、やっぱり自分の足で行こう


そうやって一人で、無言でトキワジムを目指す
時刻はもう11時50分、目の前に見えてきたジムに少しだけ気持ちが向上する

この時自分が現金だと思った





「つい、たっ …ぇ?」



ジムが見えたことで向上した気持ちは空気が抜けてく風船みたいに萎んでいく

オレの視線の先には電気の点いていないトキワジム
それだけでグリーンがもうジムにいないのが決定つけられた





「う、そぉ・・・」





微かな望みを込めてジムの裏口をも確認してみたが、そこもしっかりと鍵がかかっておりさらに肩を落としす





「タイミング悪すぎだろぅ・・・」







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