story of P

□連れ去り注意!!
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「・・・・ちょっと、グリーンさん・・・?」



「何だ?」





悪そびれもなく前を向いたまま返事を返してくるグリーンにレッドの額に血管が浮き出た





「こんのっ、!!」



「ところでだ、レッド」





グリーンは不意にレッドの方へ振り向いた
いきなりの事で吐き出そうとした言葉を飲み込みグリーンの言葉を待った





「今、とある所に向ってるんだが・・・他に行きたいとこととかあったか?」



「・・・・・」





レッドは無言で立ち上がりリザードンの背中、というのも忘れ高らかに上げた拳をグリーンの頭に振り下ろした

それなりに効いたらしく頭を抑え悶えている
ちょっと可哀相かなって思ったけど今はあえてのスルー





「じゃぁ とりあえず着替えたいな、オレ寝巻きのままなんだよね

まぁ、寝巻きのまま連れて来たんだからそのくらいやってくれる・・・よね・・?」





ニッコリ と効果音が付きそうなほど綺麗に微笑み、レッドはワザと間をあけていった
マイペースのグリーンもレッドの怒りに気付き内心冷や汗を掻きながら首を何度も縦に振った
そのグリーンの様子に大分怒りが収まったレッドはリザードンの背に座りなおした






「リザードン、目的の場所に行く前にタマムシに向ってくれ」





リザードンは小さく鳴き、一度翼を羽ばたたせタマムシへと向うべく進路を変更させた

そして、案外とタマムシシティに近かったらしく5分もしない内にタマムシデパートが見えてきた





「レッド、お前・・・いいのか?」



「何が?」



「その格好のままで降りても・・・」



「・・・・ぁ」





グリーンに言われて今気付いた
今のレッドの格好は先程からずっと言っていたが寝巻きである
たまにパジャマで(ピカチュウ柄)寝る時もあるが、今日は袖なしシャツに風通し良い短パン・・・
どう見ても寝巻きである


さすがのレッドの寝巻きでカントー一番のデパートを歩く気になれず黙ってしまった
押し黙ってしまったレッドを見てグリーンは着ていた腰ほどまである薄手のパーカーを脱いでレッドに手渡した





「え?」



「デパートで服買うまでそれ着てろ、俺はそれなしでも平気だから」





確かに、グリーンはパーカーなしでも私服だと思えるような格好であった
黒の半そでにGパン、旅に出ていた時の服装によく似ている










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