story of P

□レッドの恩返し
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「?・・・あぁ、俺が何で助けたかって聞きたいのか?」





初めは疑問の色を強め、頭の上に?マークを浮かべたが、お決まりの疑問だと思ったグリーンはそのままその言葉を目の前の鶴に言った

レッド自体まさか伝わると思いもしなかったが、グリーンの言葉に首を縦に振った





「ここは狩りをしてはいけない区域なんだ
だが、色んな阿呆が懲りずに狩りをするから監視役がいるんだよ」





そこまで聞いてやっと理解する
レッドはグリーンに対して疑問と共に警戒心をなくした
それを感じ取ったグリーンは薄く笑い立ち上がった





「もう変な罠に引っかかるなよ?俺が助けた意味がなくなるからな」





そういって何もなかったかのように立ち去るグリーンをただただレッドは見続けた
グリーンは自分に向いている視線が先程助けた鶴だということに気付いていたが、
その鶴の目に一つの決意が秘められていた事に気付いていなかったのであった





―――――――――――――――





真っ白で瞳の赤い綺麗な鶴を助けて早3日
グリーンはその日の見回りを終えて音もなく降り続ける雪の中ザクザクと音を立てて我家へと戻っている途中であった

ちょうど家が見えてきた頃、後ろから明るい声と共に肩を叩かれた





「や、お久しぶりっス グリーンさん」



「・・・ゴールド」





そこには特徴的な前髪の少年が立っている





「なんだ、珍しいな シルバーにでも会いに来たのか?」



「そ、そんな事あるわけないじゃないスか
オレはただ16にもなって恋人すらいない可哀そうなグリーンさんに会いに来てあげたんスよ!」



「・・・・ほぉ〜?」





ゴールドの言葉で器用に右の眉をヒクリ、と吊り上げる

そう 16歳、結婚していて当たり前の年齢である、が、しかし グリーンには未だ恋人すらいない
…決して、グリーンがモテないという訳ではなく逆に女性からの人気がもの凄い
ただグリーンが頑なに断り続けているのだ



グリーンだって彼女が欲しくないわけではない
そのため、ゴールドの発言に少し…、否、かなり腹をたつのだ





「…そうかそうか、そうなのか、お前はシルバーが嫌いなんだな、あぁ残念だ。シルバーは毎回お前が来るのを楽しみにしているのにな…
あぁ残念だ。
物事を余り表情に出さない奴があんなに嬉々とした表情で「っだぁぁあああああ!!!」……何だ?」





まるでなんでゴールドが叫んだのかわからないというような表情でゴールドを見る
勿論、グリーンが仕返しに言ったのだと分っている分ゴールドはグゥのねも出なかった









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