story of P

□レッドの恩返し
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彼女を家に上げてからというと・・・
やっと戻ってきたシルバー達が双方とも何かを悟ったようにして彼女に色々と(主にゴールドがだが、)接してくる
そして時々向けられるゴールドのドヤ顔に苛立ちを感じ始めていた





「へぇ〜 二つ山を越えて来たんスか」



「はい あっちは湖が綺麗ですよ」



「や、俺ら年下スからタメの方が助かります」



「えぇ、じゃぁ 名前、聞いていい?」





おずおず、といった様子で切り出してくる彼女の声に無意識からか聞く体制にはいる





「俺はゴールドっス!!んで、こっちの赤髪が・・・」



「シルバーです」



「じゃぁ・・・此方の方は・・・?」





彼女の声が俺のほうに向けられる
流れ的にそうなるだろうというのは分っていたつもりだったが、何故か声が出ずにいる
それを知ってか知らずかゴールドが勝手に話し始めてしまっている





「このウニ頭の人はシルバーの兄で彼女いない暦16年の可哀そうな人なんです。それで「グリーンだ」・・・って名前です」



「へぇ、グリーンさんですかぁ あ、申し遅れました レッドって言います」



「あの、一応同年齢ですし俺にも敬語外していただけると嬉しいというかなんと言うか・・・」



「は・・・うん、今晩だけになるだろうけどよろしくね、グリーン」





そういってニッコリと笑うレッドに気取られぬ程度に顔に熱が集まった
・・・シルバー辺りには気付かれているかもしれないが・・・



それから、どんどん会話が弾んでいった
話し込んでふと気付くとシルバー達はいない
俺の様子に気がついたのかレッドも周りをキョロキョロと見渡す





「あれ?ゴー達何処に行ったんだろう・・・?」



「いつのまに・・・」





そこであいつ等が俺に気を回したのだと気付いた
今、この部屋の中で俺はレッドと二人っきり
ここは男としてもしっかり言うべきか・・!?





「どうしたの?グリーン」





押し黙った俺に心配してくれたレッドが白い手を確かめるように額にくっつけた
顔が、体が熱いのはレッドの手の温度が高いことや俺が風邪を引いたわけではなく違う意味があるということに気付いている





「風邪ひいるかも・・・ゴー達呼んでくる!!」





そういって立ち上がったレッドを見た時、会ったばかりだとかそういうことは全て忘れてあいつの腕を掴んでいた







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