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クルックー、と 鳩のような声が優しく耳に木霊する
そよそよと流れる風がレッドの頬を掠める





「ん・・・」





ゆったりと瞼を開け目の前に広がる景色を目にしながら数回瞬きを繰り返した
時間が経過していくにつれ、レッドは確実に覚醒した

平均よりも大きな目をさらに見開きいっぱいに広がる景色を目に収め心の底から叫んだ





「な、何だ此処!?」





しかし、レッドの叫びに応えてくれる者はいない
立ち上がろうとしたレッドは腕の中にあるモンスターボールの存在に気付き動きを止めた

そして、何故自分が見知らぬ地にいるのかを思い出した





「(オレ、パルキアに飛ばされたんだった・・・・)」





そして、心に少しのゆとりが出来たレッドはボールを確認しながら外に出していった

順番にしてピカ、ニョロ、ブイ
三匹の無事を確認し、ッホと一息ついたレッドはまだ腕に残っている三つのボールに視線を向けた






「あれ・・・?ピカ達と一緒に空のボール持ってきちゃったのかな?」





そういいながら空だと思っていたボールを見た瞬間、数秒間レッドの動きと表情が止まった
それもそのはず、レッドの動きと表情を止めた元凶の二体のポケモンはもう誰の手持ちになる筈がない者達だったからである

レッドは驚きつつもボールからその二体を出し、残った空のボールを手に持ちながらその二体の名を叫んだ





「何でオレのボールの中にお前等がいるんだよ!!

ミューツー!!

デオキシス!!!」






遺伝子ポケモン ミューツー、DNAポケモン デオキシス
二体とも大人しくボールに収まるようなポケモンでもなく、むしろ世界を目的をもって飛び回っているはずなのだ
ピカ達とレッドの視線の中、二体はテレパシーでレッドに話しかけた





[レッド―――驚かせてしまってすまない だが、俺達の話を聞いて欲しい・・・]



「・・・話?」



[ソウダ、マズ オマエ ヲ チガウジクウ ニ ツレテコサセタノ ハ オレタチナンダ]



「・・・・・・・・・・・・は?」



[まず、デオキシスの念写で―――]





ミューツーが説明をしようとしたがそれよりもレッドの両手がデオキシスとミューツーの頭に激突する





[ぐっ、!?]



[ナ、ナンダ!?]





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