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□素直な自分で行きましょ?
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いつもと同じようにオリオのアトリエのソファーにどっかりと座り、バロックは青い青い空を仰ぐ
休日だからといって何処かに行く、などという思考は持ち合わせていなかった
このときバロックはこの後自分の休日が丸々潰れてしまうだなんて微塵も思っていなかった・・・
空を見上げてからどれくらい時間がたっただろうか
バロックしかいない部屋に陽気な声が響いた
「やっほぉ〜 なぁに?アンタまた空ばっかり眺めてんのぉ〜??」
「・・・メメンサ・・」
メメンサは何の躊躇もなくバロックのソファーに近づく
「何のようだ・・・?」
「空ばっかり眺めてるんだから暇でしょ?ちょっと付き合ってよ」
「嫌だ」
「ひどぉ〜い」
メメンサは手で顔を覆いシクシクと泣きまねを始めた
が、そんな手にバロックがひかっかる訳がなくすぐにメメンサに向けていた視線を空へと戻した
「・・・・隙あり☆」
そういうやいなやメメンサはバロックに飛びつきすかさず頬っぺたにキスをする
「な!!?」
「ふふふ〜ねぇ バロック今日一日付き合ってくれない?」
片手に生気を入れるビンを持ちながら再びバロックに問いかける
勿論目は笑っていない
そんな自分の状況を見て さようならオレの休日 と心の中で涙を流したのであった
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