†短編†
□×咲き散る花火の如く×
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最初は総司からの突き
愛用している羽織りをひらりとはためかせ眞那は易々とそれを避けた
間合いに入ってこようとした総司を木刀を大袈裟に横凪にふることで強引に下がらせる
「うわ、とっ…危ないなあ」
「どっちがだこの野郎ォ。いきなり顔狙うんじゃねェ」
「あれ?気づいてた?」
「当たり前だこの野郎ォ」
床からの跳躍
宙に飛んだ眞那は重量を利用して凄い勢いで上段から総司に打ち込んだ
「ったー。今手がびりびりしたよ」
「受け止めといて正解だったなァ?じゃなきゃ今頃唸りながら床を転げまわってるとこだぜェ?」
「手加減してくれてもいいのに」
「したら怒るのはどこのどいつだ」
ガァンッ!!
再びぶつかりあう木刀
そのまま二度、三度、と激しい剣劇が繰り返される
最早二人の目にはほかに稽古している隊士など写っていないのだろう
その証拠に眞那は突きを繰り出してきた総司の手首を引っつかみそのまま一本背負いの体制を決めると隊士達がいる場所へ総司をぶん投げた