†薄桜鬼†

□†七ノ夜†
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─御所前、新選組─

目の前で言い合いを続ける近藤と所司代に眞那はため息をついた




「内輪の伝令も上手くいかねェなんてなァ…本当に組織として機能してんのかすら危いだろォ」




隣にいた千鶴は声を潜めることなく所司代を非難した眞那に目を丸くした




「そ、そんなこと言っていいんですか?」



「さァな。けど奴らが組織として成り立ってねェのも事実だろォが」





そう言った眞那は千鶴の横を抜け、近藤の背中へと声をかけた




「局長、こいつらじゃ話にならねェよ。会津藩と合流したほうがまだマシに動けると思うがなァ」




「うむ、それしかないな」




渋々といった様子だが近藤は眞那に頷いてみせた




「さっさと移動しようぜェ?守護職が設営してる陣がここから少し歩いた九条河原って所にあるからよォ」



「しかし、会津藩邸の役人に指示を煽ったほうがいいのではないか?」



首を捻る近藤に眞那は不敵に笑ってやる




「俺が抜かるとでも思ってんのかァ?忍送って会津藩邸からは了解得てんだよ」



ニヤリと笑う眞那に土方は大きくため息をついた




「いつもいつも先ばかり読みやがって…厭味な野郎だ」



「お褒め頂き光栄、だなァ」




先頭をきって歩きだす眞那に沖田は嬉しそうについていく
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