†短編†
□×風鈴と酒×
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それは暑い夏のある日こと
トントントントン…
トントントン…
木張りの廊下を足音荒く歩く美形が一人
ある部屋の前で足を止めると
その襖に手をかける
スバァンッ!!!
荒々しく開けた襖の向こうには
「ん、んぅ……すー」
日差しに眉をしかめながらも惰眠を貪っている金髪の男
その姿を見た新選組副長、土方歳三はぴくりと眉を引き攣らせた
「いつまで寝てるつもりだっ!!!起きやがれ眞那!!」
「るっせんだよコラァ!!!」
早朝の屯所を揺るがすような二人の大声が轟いた