ONE PIECE

□気になる彼奴はクールボーイ (学パロ)
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シャワーを浴びすっきりした体で脱衣所を出たナミ
水滴が滴る髪を適当にタオルで拭きながら冷蔵庫を目指す。

使い古された小さな冷蔵庫には、みかんのマグネットで火曜ゴミの日!と書かれた紙が貼り付けられている。
扉を開けると幾つかの食材、中を見回すことなく、いつもの指定席に収まっているミネラルウォーターを手に取ると、すぐさまパタンと閉めた。

節約、節電
アルバイトで生計を立てる女子高生には、小さな事からコツコツしていかないと、あっという間にビンボーになってしまう。

それは絶対にイヤ
ペットボトルのキャップを開け一気に喉にミネラルウォーターを流し込む。
冷えた水は乾いた体に浸透していく
けれど潤いを手に入れても疲労までは、消し去ってくれなかった。

フラフラと歩き2人用のソファを前にすると、事切れたようにバタリとソファに倒れこむ。

ペットボトルを床に転がし、ソファに顔を埋める。
 
だらりと力なく落ちる手、ソファからはみ出した両足
だらけたこんな姿、誰にも見せられない
特にアイツには
脳裏に浮かんだのは芝生みたいな頭の無愛想な男

「なんでアイツが出てくるのよ」

自分の思考回路にツッコミを入れ首を振る。
ただのトモダチのゾロに、どんな姿を見られようと、どうでもいい

例え変な格好を見たとしても笑うわけじゃない、言いふらしたりもしない 、そう言う奴
机に座る授業は寝てばかりだけど、体育の時は何をしても、誰といようと一番目立つ
滅多に笑わないけど、たまに笑うとこっちまで嬉しくなる。
 
視界の隅にある鏡にはアイツのことで頭が一杯になり、締まらない表情の私。ふにゃけたそれは恋する表情

「あー、もう…違うんだってば」

アイツはタイプじゃない

私のタイプは高級車を乗り回し、プール付きの豪邸で優雅な生活する人

そう、あの男はタイプから程遠い


 
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