ONE PIECE
□的中率100%の男
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久し振りに胃袋がたっぷりと満たされ店を出るボニー
だが上機嫌だった表情は一瞬で曇った。
外は大雨
傘を持ち歩いたことなど人生で一度もなく、もちろん今日も例外ではない。
「んだよ、さっきまでかんかん照りだったのによ。」
雨は嫌いだ
悪魔の実を食べ水が苦手なのもあるが、実を食べる前から嫌いだった気がする。
仲間を待つか
雨を突っ切るか
そう考えていると雨の中、見知った顔を見つける。
「ホーキンスか。」
海賊にしては好戦的でもなく、運気が上がるとかで、昼食を奢られたこともあった。
とにかく訳の分からない奴
それなのに、曇っていた感情は晴れていく
声をかける前にホーキンスからボニーのもとへやってきた。
「よう、この店に食いに来たのか?残念だが食いつくしちまった。」
得意げな顔をしても、ホーキンスに反応はない。
「構わない、目的は達成された。」
何を言っているのかさっぱりだが、それは今始まったことではないので気にとめはしない。
「じじいにされたくなかったら傘に入れろ。」
傘を強奪しないのは同じ能力者としてせめてもの慈悲だ、断じて一緒に入りたいわけじゃない。
「ああ。」
理不尽な要求を二つ返事で承諾する二億の首を持つ海賊
こうも素直だと逆に警戒してしまう。
ホーキンスは魔術師とうたわれる男、何か裏があるのではないかと