小話

□木の葉を隠すなら森の中
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学校からの帰り道、見なれない露天が目にとまる。

他校の女子高生が2人露天の商品に見入っているようで、カリーナも興味本位で覗いてみると、ヒーローのカードがずらり

当然カリーナのもう一つの姿ブルーローズもお決まりのポーズで並んでいた。

正体がバレることはないとは思うが、ここは素早く立ち去るのが懸命だろう。

「バーナビーってかっこいいよね。」

「そうだね。まぁパートナーはあれだけど」

動き出したばかりの足がピタリと停止

バーナビーのパートナー
つまりタイガー
 
「あ〜、あのワイルド何とかっていう?」

そこまで覚えたなら最後まで覚えなさいよ
いかにも小馬鹿にした喋り方で内心、苛立ちを隠せない。

「ワイルドタイガーね、何でバーナビーのパートナーなんだろう?」

「そんなのバーナビーの引き立てに決まってんじゃん、ほらカードだってこんなに余ってるし」
 
立ち止まっていた足が動き出す。
女子高生を半ば押しのけて店主の前に出る。

「ワイルドタイガーのカード全部下さい!」

「全部ですか?」

カードは全て同じ柄
一つあれば十分にも関わらず、100枚近くの注文に戸惑う店主

「全部です。」

大量のカードを袋につめる間、女子高生の痛い視線をひしひし感じたが、それ以上に大事な事だった。

カードを受けとり代金を払うと、ぎゅっと紙袋を抱きしめジャスティスタワーへ向かう。

目的地に着く頃には、沸騰しかけていた熱も引いていた。

(このカードどうしよう…)



 
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