知弦甘甘ver

□嫉妬
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知弦side

・・・なんだか心がモヤモヤする。

最近、キー君が深夏と修学旅行について、やたらと話している。

まあ、修学旅行前だから無理もないわよね・・・

キー君と学年が同じだったらなぁ。

なんて、無謀なことを考えてもみた。

「鍵、女風呂覗いたりするんじゃねーぞ!」

「バカだなぁ、深夏は。そんな男子の最大の楽しみの一つである行事をこの俺がしないと思うのかっ!」

「お前の方が、馬鹿だろ!」

イライライライライライライライラ

「ち、知弦、大丈夫?顔、怖いよ」

「何でもないわよ、アカちゃーん?」

私は怖いくらいの笑顔をアカちゃんに向ける。

キー君は、話がよっぽど楽しいのか、全く気付かない。


・・・限界だわ。



―――皆が帰った後、いつものように二人きりになる。

キー君はまだ、深夏との会話の余韻を残しているのか楽しそうに私に話しかける。

「キー君、本当に楽しみなのね」

「はい!京都は初めて行きますからね!」

「良かったわね。良い思い出ができるといいわね」

「はい。知弦さんと会えないのは少し寂しいですが・・・」

「そう?キー君には深夏がいるでしょう?」

私は少し口調を強くして言った。
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