知弦甘甘ver
□抱擁
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*鍵side
今日もいつものように、知弦さんと2人で生徒会室に残っている。
知弦さんは、放課後になると、いつもより女の子っぽく・・・なんて言うか、少しだけクールさが和らぐ。
知弦さんは、いつもの対面の席か俺の横の深夏の席に座らず、生徒会室に何故かある、知弦さん専用の大きなソファに優雅に腰をかけている。
「あの、知弦さん?」
「なあに、キー君」
「前から思っていたんですけど、そのソファって知弦さんが持ってきたんですか?」
「ええ、そうよ。と言っても学園長に持ってこさせたんだけどね」
「学園長、奴隷!?ち、知弦さん、何やってるんですか・・・」
「というのは冗談で。実は前からあるのよ、このソファ」
「そうだったんですか・・・」
本当、知弦さんは相変わらずだなあ・・・
「このソファって本当に座り心地がいいのよねぇ」
「へえ、そうなんですか・・・俺も座ってみていいですか?」
「いいわよ」
知弦さんの了承を得たため、俺はソファの方へと向かう。
知弦さんが立ち上がり、俺を椅子に座らせてくれた。
「わ、本当にイメージ通りの座り心地ですね」
「じゃあ、私も一緒に座ってもいいかしら?」
「い、一緒にですか?」