短編小説
□シンデレラ
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*シンデレラパロ
*配役は最後に!
*女体化されてる
*ちょっと長い
とある小さな村に
美しい少女が居た。
その少女は幼き頃、母を亡くしそれから父と2人で寂しいものの、平穏に暮らして居た。
しかし、
ある日父が再婚相手を連れてきて、一緒に住むようになった。
再婚相手の継母には娘が2人おり、少女は大変喜んでいた。
血は繋がらずとも義姉2人、継母と少女は仲良く暮らしている━━予定だった。
「シンデレラ!早く飯〜」
「食事を作ったら、ここの片付けしておいて」
「トロいなぁ。返事は?」
紅の髪の女と
眼帯をしている女と
白髪の女が言う。
「………はい」
空色の長い髪の少女は
目下にうっすらクマを浮かべながら、早朝パンを作り、卵や肉を焼いていた。
疲労困憊なのが目に見て取れる。
シンデレラと呼ばれたその少女。名前の意味は『灰被り』。
少女の父は仕事で家に居なくなることが増えた。
それからと言うもの、3人は少女を奴隷の如く扱い始めたのだ。
シンデレラは継母たちの力に立ち向かえず、抵抗すること無く従う。
空が色付き始めた頃。
「ね、フブキ、ロージー。今夜はお城の舞踏会よ。念入りに身支度しなさいね」
「「はぁい」」
きらびやかなドレスを纏う義姉2人と継母とは一風、シンデレラはボロボロなワンピースを着ている。
「王子様に見初められたらどうしよう!」
「安心しなよ。ロージーの可能性は無いから」
「まぁまぁ。2人とも可愛いから」
━━フン。
馬鹿みたいだ。
聞き耳を彼女達の会話にたてながらシンデレラはクスリ、と笑う。
今日は
この国の王子が城で舞踏会を開く。
しかし舞踏会の真の意味は王子の結婚相手探しだ。
その座を義姉のフブキとロージーは狙っている。
継母のロトも下手したら。
シンデレラは舞踏会には興味があっても、王子の隣には興味が無かった。
国全体を上げて結婚相手を探しているのが気に食わなかった。
やがて外が賑やかになり始める。
住民たちが城へと足を運び始めたのだ。
シンデレラの継母達も例外ではない。
「シンデレラ!これからあたしたちはお城へ行って来るから留守番しとけよ!」
「後さ、カボチャの収穫とお皿洗いと部屋片付けと━━最近ネズミが居るみたいだから。捕まえといて」
「私達が帰るまでに終わらせなさいよ、じゃあね〜」
そう言うときゃあきゃあと、城へ向かっていった。
「はぁ……」
シンデレラはため息をついた。
━━毎日毎日、奴隷みたいな生活かぁ……。
ちょっと辛いな…
彼女の目にうっすら涙が浮かんだ時だった。
「アナタのお願い叶えましょうっ!」
1人の、人間がポン!と現れた。
同時に床が散らばる。
「あぁっ!せっかくゴミをまとめたのに……」
「あ、あれ?」
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