ギルモアノート(小説置き場)

□file.3 海の中に潜む悪魔
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00メンバーに助けられて3日後、漸く目を覚ましたデルタが最初に見たのは見慣れない天井だった。


「……」


ゆっくり起き上がり、周囲を見回す。
静かな部屋に聞こえる寝息は、窓際に置かれたベビーベッドから聞こえた。


「………」


そっと覗き込めば一人の赤ん坊が日向ぼっこをして気持ち良さそうに寝ていた。


「……赤ん坊……?」


デルタが持ってる能力が、その赤ん坊がただの赤ん坊ではないことを知らせていた。


「……ミュータント……あなたが001ね……」
『そうだよ』


今まで寝ていた001が目を覚まし、デルタの呟きに答えた。


『君が仲間になってくれることを信じていたよ。0014……』
「何故?黒い幽霊団の差し金かもしれないのよ?」
『差し金なら、008に出会った瞬間に彼を倒していたさ』
「わざと……って可能性もあるわよ」
『君は黒い幽霊団の仲間にはならないさ。君の兄さん……004や002のためにもね』
「……」
『君は黒い幽霊団に僕達を抹消するように命令された。だが、僕達00メンバーに君の兄さん、004と親しい仲の002がいることを知り、死を覚悟してその命令に従わなかった……違うかい?』
「……流石エスパー……でもちょっと違ってる……」
『……』


デルタは窓際に座ると再び話を続けた。
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