カカナル

□ラビリンス
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ラビリンス








「ナルトはまだ目を覚ましませんか」

木ノ葉病院の敷地内にある特別病棟の一角。
暗部が警備する病室の中には封印の陣が描かれていた。
その封印の陣の中央にはベッドが一つ。

酸素マスクに頭にはごつい器具が取り付けられたナルトが寝かされている。

「ああ、一向にな…外傷は何一つないというのに…」

「そうですか…」

綱手は病室の間を仕切る半透明な幕をそっと撫で、辛そうにナルトを見ていた。
無菌室になっている幕の中は、描かれた封印の陣にベッド、機材が置かれ、機材から出た太い管の類は綱手達が立つ入り口ら見て右側の小部屋に繋がっている。
そこの小部屋は制御室になっており、医師が常にナルトの容態など経過を観察しているのだ。

体中に取り付けられた管はそれぞれの機械に繋がっており、心拍数や血圧、酸素量などを計っている。
そして頭にもゴテゴテとした機械が取り付けられていたが、それが何を意味しているのか、カカシには分からなかった。

ナルトの身体には綱手が言うように大した怪我はなく、調べた限り脳にも何ら異常はないらしい。
なのに運び込まれた時から数日間、ナルトは目を覚ます気配すらなかった。

 
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