パンドラ現パロ
□君がいるだけで
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「ブレイクさーん、お疲れ様でーす。どうですか、飲みに行きません?」
「あぁ、すみません、今日は用事があるので…お気持ちだけ頂いておきますネ。お疲れ様でした〜。」
ゲストとして番組でマジックを披露したブレイクは、スタッフからの誘いをやんわりと丁寧に断って帰り道を急いだ。
前は、家に帰ることがこんなに楽しみではなかった。むしろ、家に帰っても退屈だと思っていたのに。
今は帰ることが楽しみで仕方がない。
愛する人に会えるから。
「ただいま〜。」
「お帰り。ザクス。意外と早かったな。」
マンションのドアを開けると、いい匂いと恋人の声がキッチンから届いてきて、自然と頬が緩む。
キッチンを覗き込むと、ハニーブラウンの頭と背が高い割にスラリとした細い後ろ姿が見えた。黒いエプロンがよく似合っている。
「レーイムさんっ!」
「うわっ!?あ、危ないだろザクス!離れろ!」
後ろからギュッと抱き締めると、レイムは真っ赤になって慌てだした。初な反応が何とも可愛らしくて、赤く染まった頬にキスをした。
「ば、な、何するんだ!」
「いやぁ…あんまりにも可愛かったので。何か、お手伝いする事はありますカ?」
「…スプーンと、コップをテーブルに運んでくれると助かる。」
「ハーイ。あ、今日はチャーハンなんですネ?」
テーブルに並ぶ二人分のスプーンと二人分のグラス、二人分の椅子を見たブレイクは嬉しそうにニッコリと笑って肩にまだ乗っていたエミリーをテーブルに乗せた。
「こんなに幸せで良いんですかネェ、エミリー?」
「…?何か言ったか?ザクス?」
「いいえ?何でも?」
この心地よい、幸せな日々のために明日も急いで帰ろうと思う。
[後書き]
甘ったるいわっ!!何この新婚さん!勝てる気がしない!(笑)
黒いエプロンのレイムさんが見てみたい(笑)…あ、割烹着でも似合いそうだな。レイムさんなら(笑)