パンドラハーツ

□少しの休息
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「レイムさぁ〜ん…と」
            お昼過ぎに、レイムさんに仕事を押し付ける気満々で扉を開くと、目に入ったのは眼鏡も外さずに眠ってしまっているレイムさん。
「…最近、忙しそうでしたしねェ。アホ毛公爵にこき使われちゃってるんですかね?」                      そっと顔を覗き込めば、いつものきびきびした表情とは違い、子供の様な、リラックスした柔らかい表情。すぅすぅと気持ち良さそうに眠っているのを見て、思わず笑ってしまいました。
「羨ましいくらい幸せそうな顔しちゃって〜…。なんの夢みてるんですカァ?」 「………ざくす…。」
「え?」
予想していなかった返答に再び顔を覗き込みましたが…絶対に眠っている。とすると…ひょっとして私の夢を…?
「し…ごとしろ…馬鹿…。」「…あぁ、そういう事デスカ。」
やれやれ、と思わずため息が出てしまいました。せめて夢の中だけでも甘えて欲しいというのが本音なんですけどネェ。
「ざく…す……。」
…今回だけはその可愛さに免じて許してあげますが、今度はちゃんと甘えて下さいね?
 

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