ワンピース
□今も変わる事のない
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俺とホーキンスは北小時代からの親友だ。…いや、本人はそう思っているかどうかは分からないが。
何しろ占いの事しか喋らない奴だし、小学校時代からずっと一人だったのも仕方がない気がする。
『なぁ、お前。』
放課後になって皆が帰っても、帰ろうとする気配が全く見られない、長めの金髪に声をかけてみた。
『……』
ゆっくりと振り返ったホーキンスは無表情でカードをきっている。
『帰らないのか?』
『……今日はここに残っていればいい事があると出たんだ…。』
そう言うと、ホーキンスはまたカードの方を向いてしまった。
それで帰ってしまえばいいのに、何故か俺は帰らなかった。
『いつ帰るんだ?』
『……日が沈んだら。』
『日が沈んだら危ないぞ!一人で帰るんだろ?お前。…そうだ、俺と帰らないか?』
どうせ断られるだろうと思ったが、試しにそう言ってみると、ホーキンスは再び顔を上げ、俺の顔をじっと見た。
コイツ、赤い目してるんだな…と心の隅で思った。今まで全く気が付かなかった。
『…お前は変な奴だな。』
『はぁ?』
いきなり言われた言葉に思わず首を傾げた。
ホーキンスはいきなり帰る支度を始めた。
『あれ、帰るのか?』
『気が変わった。』
さらりと言われた言葉に脱力した。次に何をするかが全く予想できなくて、なんだか、ものすごく疲れる。