ワンピース
□赤の告白
1ページ/1ページ
キラーにからかわれて気分がさらに悪くなった俺は、島を探索する事にした。
酒瓶片手に、ブラブラと行く先もなく歩いていた途中に何人かの賞金首に絡まれたが、一撃で吹っ飛ばした。そんな事もあってか、更に俺のイライラは増していった。太陽の光ですら、うっとうしい。もう動くのもダルいし、大人しく、適当な丘の上で酒でも飲もう。そう思った。どうせ誰も来やしないだろう。
だが、俺の考えは甘かったらしい。そこには先客がいた。今、一番会いたくないアイツが。
「…ん、ユースタス屋じゃねぇか。どうした、一人で。仲間に見捨てられたか。」
思わず固まっていると、気配に気付いたらしいトラファルガーが寝転がりながらニヤリと笑って声をかけてきた。
「てめぇだって一人じゃねえか。あの船長ラブ集団はどうした。」
「しばらく買い物でもしてこいって言った。」
そう言うと、トラファルガーは帽子を顔に被せた。寝てる間に首が無くなるぞ。
「…何してんだ。」
「見て分からねぇか、日光浴だ。北の海は寒かったからできなかったんだよ。」
トラファルガーは面倒くさそうに、目だけを帽子の下からのぞかせた。…その目が、夜の海と同じ色で綺麗だ…なんて気色悪すぎてかゆくなるような事を考えた俺は本格的にイカれてしまったのかもしれない。
「…トラファルガー、」
「まだ何かあるのか。寝れねぇだろ。」
「恋人とかいねぇのか。」
「は?」
トラファルガーの隣にドカッと座って、酒をがぶ飲みした。
「いねぇのか、恋人。」
「気になる奴ならいるが、恋人はいねぇ。」
イライラがまた増してきた。
「つい最近、気になる奴はできたが、人に振り回されるのうぜぇし。何もし…」
トラファルガーの声が聞こえなくなったかと思えば、目の前には奴の珍しく驚いた表情。唇には柔らかい感触がする。
「………あ。」
「…ユースタス屋。」
残った理性を振り絞って顔を離すと、トラファルガーは驚いたように俺を見ている。当たり前だ。いきなりキスされたんだ。しかも男に。
「…悪い。なんでもねぇ。」
そう言って急いで離れようと立ち上がりかけると、トラファルガーの足に足払いをされた。
「振り回されるのは嫌いだって言っただろ!何か言いたい事があるなら、最後までちゃんと言いやがれ!」
振り返ると、トラファルガーの顔は真っ赤になっている。思わずじっと見つめていると、見てんじゃねぇよ、とそっぽを向かれた。
俺はニヤリと笑って、トラファルガーの細い体を抱き締めた。
「好きだ。俺のもんになれ。」
「………チッ。俺に命令するな。…仕方ねぇ、付き合ってやるから、ありがたく思え。」
そう言うトラファルガーは耳まで真っ赤になっていた。
俺は思わずにやける顔を隠そうともせず、トラファルガーの顎を強引に掴むと口付けた。トラファルガーの瞳には俺だけがうつっていた。それに満足して、もう一度キスをした。
イライラはすっかり消えていた。
[後書き]
うわあああぁぁぁぁああああ!!恥ずかしかったああぁ!(//Д//)
キスとか知らない…orz
年齢=彼氏いない歴
誰か助けて下さい(笑)