ワンピース

□気付いてよハニー
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白ひげ海賊団七番隊隊長、ドレッドヘアがトレードマークのラクヨウには好きな男がいる。彼も同じ白ひげ海賊団の隊長で、ラクヨウが白ひげ海賊団に入った数ヵ月後に入ってきた奴だった。
今、彼はラクヨウに誘われ、上陸した島の適当な酒場でラクヨウと二人で酒を飲んでいる。

「でよ、人質にとったのが女じゃなくてイゾウだったと知った時の敵の船長の情けない面と言ったら…ククク…!」

十番隊隊長クリエルはクックッと笑っている。今日はサングラスじゃなくて眼鏡装備だから、クリエルの円らで澄んだ瞳がよく見える。ラクヨウもゲラゲラと豪快に笑ってはいるが、目はクリエルの顔に釘付けになっている。
ラクヨウは所謂、ゲイである訳ではない。初めて会った時にクリエルが見せた笑顔に一発でやられただけだ。
ラクヨウ曰く、恋のバズーカが直撃した…らしい。

年も大して変わらず、ラクヨウとは同室だったため、二人は大抵一緒に行動していた。
サッチに「たまには別々に行動しろよ!」と言われる程だった。お前とマルコはどうなんだ!とツッコむのを止めたのは、不死鳥マルコの美脚による蹴りを体感する事になるからだ。それだけは本気で勘弁してほしい。命に関わる。

「…ラクヨウ?どうした、聞いてるか?」

「…っうお!あ、ああ!聞いてる。」

まさかお前に見とれていて話を聞く余裕までなかった…なんて言えない。
ラクヨウが聞いている事に満足したのか、クリエルは楽しそうにまた喋りだした。

…入隊した時は、絶対に俺の方がでかかった。

ラクヨウはクリエルの顔を見上げて思った。それが最近のラクヨウの最大の悩みなのだ。
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