ワンピース

□溢れんばかりの幸せを
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「エース、お前いいのか?」
昼休みにボニーが話しかけてきた。分からなくて首を傾げていると、「マルコ先生の事よ!」とナミに言われた。待て、なんでナミが知ってるんだ。

「早くしないと、マルコ先生とられちゃうわよ!全く、全然進展ないんだから!つまんない!さっさと告って付き合いなさいよ!」

ナミのあまりの剣幕に圧倒されていた俺の目にふと、マルコ先生とサッチ先生がうつった。とても仲がよさそうだ。マルコ先生は生徒である俺に見せる時とは違う笑顔を見せている。途端に、俺の機嫌が一気に降下していくのが自分でも分かった。チャイムがなって、生徒たちは席に着き、マルコ先生はサッチ先生に手を振って隣のクラスに入っていった。



授業中もその光景が頭から離れなくて、得意の寝ることすらできなかった。
「お、今日は珍しくエースが起きてんじゃないのォ…。じゃあ、これ…」

「分かりません。」

「あららら〜、せめて最後まで言わせてよ〜。これは二項定理を応用して…まぁボチボチだ。」

クザン先生のいい加減さに皆が笑っても、俺は笑えなかった。
あぁ、イライラする。

突然、頭に何か紙切れがぶつかってきた。思わず飛んできた方を見ると、目があったローがニヤリと笑って紙切れを顎で指した。後ろの席のホーキンスがこっちをじっと見ている気がして恐いし、紙切れを開いてみる。
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