ワンピース
□帰り道
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「トラファルガー!」
「あ?」
トラファルガーは玄関をちょうど出た所にいた。
息を切らせて走ってきた俺に、トラファルガーは若干後ずさった。俺の顔ってそんなにこわいのか…?
「寄り道付き合え!」
「俺に命令するな。…つーか、俺は電車通学だし。」
「数本くらい遅れたの乗れよ!」
「まぁ…それはそうだが…。」
「じゃあ来い。」
俺はトラファルガーの手首を掴んで無理やり自転車置場までひきずった。
コイツが仲間にも女子にも囲まれてないなんてチャンス、滅多にねぇんだ。急がば回れだ。…あれ、意味違ってるか?まぁ、いいや。どうせ誰も聞いてねぇし。
「離せ、ユースタス屋!!俺、自転車ねぇし!」
「俺の自転車乗れば「嫌だ。」
即答かよ。しかも俺、最後まで言ってねぇし。
「分かんねぇ奴だな!」
「分かんねぇのはお前だ!」
俺はため息をついた。なんで乗りたくねぇんだ?
「…分かった。」
俺はトラファルガーを抱えあげた。あまりの軽さに驚いた。…あ、後で知ったんだが、お姫さま抱っこっていうらしいな。
「ちょっ!?下ろせ!ユースタス屋!」
「うるせぇ。」
俺はトラファルガーを荷台に座らせると、降りる前に自転車に跨がって、走らせた。