†長編†

□√第一章
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少女は、ごくごくごく普通の少女だった。
普通に学校に通い。
普通に友達もでき、幸せな家庭を送っている。
周りから見たら、羨ましいほどの幸せを持っていた。
そんな少女もこの日常を幸せに感じていた。
理想の優しい父。
母は・・・。
少女には、母親がいなかった・・。
母親は、少女を生んで病気で亡くなった。
元々、体が弱かった母親は医者や誰もが「諦めろ」と言っていたのを反対し、少女を生んだ。
その後、少女を生み息を引き取った。
彼女の最後の表情は、聖母のような、とてもとても優しい笑顔だった・・。
そんなことを父親から聞いた、少女は母親を誇りに思っていた。
父親もそれと当然に思っていた。
父、1人で自分を育ててくれた、そんな素敵な父を自慢げに思っていた。
だけど、それは少女が勝手に思っていたことだった・・・。
思い込んでいた・・・の方が正しいのかもしれない。
ある日の出来事によって、少女の父に対する思いが変わってしまったのだった・・。
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