Gift&Treasure-bullet

□海と砂浜と裸足の君
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 暑い。

 とにかく暑い。


 夏真っ盛りの今日この頃。暑さは増すばかりだが、少なくとも俺は平穏な日々を送っていた。

 今日もまた、平穏な一日が過ぎようとしていた。

 今日は週末だ。久しぶりに明日は虚退治に専念できるだろう。

 そう思っていたが。


 放課後。事件は起きた。


「なぁ、鏡夜!」

 帰り支度をしていた俺に、啓吾が声をかけてきた。

「どうかしたか、啓吾」

「明日、せっかくの休みだし海行かねぇ? 一護とかも誘ってさ!」

 啓吾はひどく楽しげに話した。

 ……そういえば休日に、クラスメイトと交流したことはなかった気がする。これが、交流するいい機会かもな。


「楽しそうだな。じゃあ行くよ」

「よっしゃ! 決まりだな」

 啓吾がガッツポーズをとった。

「他には誰が海に行くんだ?」

 俺が啓吾に聞いた。

「とりあえず水色だろ、後は一護、チャド……女子も誘うか。有沢と井上さん、朽木さん……黒崎もだな」

 ――つまり啓吾は、いつも行動を共にしているメンバーと海に向かうようだ。


 ……そして翌日。

 燦々と太陽の光が降り注ぐ中、町から少し離れた所にある海岸に俺、一護、一華、朽木、啓吾、水色、茶渡くん、有沢さん、井上さんの九人は集まっていた。

「ほう! あれが海か……」

 水平線を眺めて朽木が呟いた。朽木が着ている水着は、恐らく一華のものだろう。

「うし! 皆でビーチバレーやろうぜ!」

 言い出したのは啓吾だった。

「ム……」

「いいね、やろうか」

「あたしもやる!」

「あたしも! 一華ちゃんと朽木さんは?」

「私もやるわ。ルキアも一緒にやりましょう」

「お、おう」

 啓吾の言葉に賛同した一華、朽木、水色、茶渡くん、有沢さん、井上さんは、ビーチボールを持った啓吾に続いて砂浜に駆け出していった。




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