リボーン創作小説

□放課後の応接室
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「また、群れてる」

放課後、雲雀はいつもの場所で呟いた。
校庭に面した窓にすがり、活動している部活を見る。
視線の先には野球部があった。
「咬み殺したいな」
許せないのは、群れている弱い奴等と、そんな群れの中に山本武がいること。
「何やってんの、楽しそうに」
不服そうに雲雀は言うと、黒いカバーのソファーに横になった。
自分の知らない所での笑顔に苛ついた。
「君は、僕の………」
雲雀は、そのまま眠りについた。




「ゴメン、雲雀!待たせたか……っと」
山本が思い切り部屋に入った時、ソファに横になっている雲雀が目に入った。
どうやら寝ているらしい。
「…待ち疲れか…?」
静かな寝息を立てている雲雀の元へそっと歩み寄った。
柔らかい黒髪に指を通す。
「無防備だな、相変わらず」
そこがいいんだけど、という言葉は飲み込んだ。
学ランを羽織るだけで、白いシャツがよく見える。
少し明けたボタンから見える鎖骨が目の毒だ。
「……雲雀」
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