リボーン創作小説
□代わりのキミ
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「帰って来ないから心配してたんですよ?」
帰って来ないなんて、いつもの事。
ツナはパタパタと雲雀に駆け寄る。
「うわっ雲雀さん、お酒臭っ」
「……うるさいな」
「明日、会議ですよ?……日付的には今日なんですけど」
「僕が出るとでも?」
誰もが怖いと思う視線で雲雀は言うが、ツナはへにゃっと情けなく笑う。
「出来れば出て欲しいかなーって。守護者全員の会議ですし」
この草食動物には、いつも拍子抜けする。
群れてる奴等には通じる全てが、君には通じない。
「……嫌だね」
「遅刻しても良いですから」
「僕に群れろって?」
雲雀はツナを壁際に追い詰める。
「……違いますけど」
「じゃあ、なに?」
「雲雀さんがいると、会議が早くまとまるんですよ」
「……意味分からない」
「じゃあ、会議に出席してもらうのは諦めます。だから……朝帰りとか止めてください」
「なんで指図されないといけないの」
「心配してるんですよ」
分かってるよ。君が本当に、間抜けに、僕を心配してる事くらい。
「………苛々するね」
雲雀は、噛み付くように、これ以上心を乱されないようにツナにキスをした。
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