幼なじみ

□いつもの日常
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いつもと変わらない日常。


「陽(ひなた)早く支度しなさい。みんな迎えに来てるわよ」

「分かってるよ!」

いつもと変わらない、お母さんの言葉で支度を急ぐ。陽は、鞄に荷物を詰めてリビングへ向かう。

「毎朝、三人を待たせて…」

「いってくるから!」

お母さんのいつもと同じ小言を遮って家を出た。

別に、いつも支度が遅いわけじゃない。

三人が、いつも異常に早すぎるだけ。

陽の、幼なじみのあの三人が。

「遅ぇんだよ。いつまで待たせんだ」

玄関を開けてすぐに、偉そうな口調で言われた。

「架連(かれん)、陽を怒っちゃあダメだって」

指摘を受けた架連は眉間に皺を寄せて陽の所へ行った。

指摘をしたのは、柔らかそうな雰囲気を持っている優夜(ゆうや)。いつも、優夜だけは陽の味方をしてくれる。その二人の様子をどうでもいい顔をして見ている怜(れい)。無表情に眼鏡で、余計に冷たい印象を与えがちだ。

「いいから、行くぞ」

架連が先頭をきって歩き出した。

「えっと、おはよう、優夜」

そこでやっと陽は声を出した。

「おはよう、陽。荷物持とうか?」

優しい口調で優夜は提案をする。これも毎朝のことで、陽は「いいよ」とその申し出を断った。


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