幼なじみ

□いつもの日常
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「怜もおはよう」

「あぁ、おはよう」

相変わらずさっぱりとしている。陽は慣れているが、普通は怜は冷たいを言われる。

現に、学校で怜は冷血と言われているのを聞いたことがある。


陽は、架連、優夜、怜と小学校の頃からの幼なじみだ。

歩きながら、一歩引いて見てみる。

この三人は、本当にカッコイイと思う。

友人からの引け目ではなくて、本当に。

実際、学校では個別にファン倶楽部が出来ているほど。見た目だけではなく、成績も運動も出来るんだから、当たり前か。

架連は、バスケ部に入ってる。今年からキャプテンになった。

優夜は弓道部で、部活内では一番実力を持っている。でも、トップは無理だからって副部長になった。

そして怜は生徒会に入ってる。みんなからは生徒会長になれって言われてたけど、怜は学校を良くしようとは思わないからって会計になってる。でも、実質のトップは怜じゃないかと俺は思ってる。


それに比べて……。

俺は全部が普通。

見た目も特別悪いわけじゃなくて、部活も入ってなくて帰宅部。成績も標準より少し上。クラスの中にいれば多少なりとも目立つのかもしれない。

でも、常に一緒にいる三人があまりにも目立ちすぎるから、俺はまったく目立たない。
むしろ、三人が光で俺が影みたいになってる。



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