幼なじみ
□変わった日常
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「架連、大丈夫?」
向かいに座っている、腐れ縁の優夜が言った。
「あ?何がだよ」
架連は優夜とクラスが同じ。
そして今は休憩時間。
「…陽のこと」
名前を聞いた瞬間、イライラが沸き上がって机を叩いた。
それに周りの連中はビクビクした。でも、肝心の目の前にいる優夜は平気な顔をしている。
幼い頃からで慣れているからだろう。
「大丈夫なわけねぇだろ。そんな事言ったらテメェだってどうなんだよ」
優夜は感情を表に出さない。
怜よりも分かりにくい。
「…俺?…俺は、陽が幸せならそれで良いよ」
「またそれかよ」
本当にそう思っている顔で言うから呆れる。
架連はため息と一緒に言った。
「優夜はいつもそれだ」
「…こればっかりはね」
「昼、陽を連れてこいよ」
「俺が?架連は迎えに行かないの?」
いつも架連か優夜が昼休憩になったら迎えにいく。
「ムカツクから見に行かねぇ」
「…ムカツクのは陽じゃなくて噂の転校生でしょ?」
そんなの、当たり前のこと。
「なら、別に行けば良いじゃん」
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