幼なじみ

□一水の行方 上
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案の定、昼には怜がいた。

「今日、遅刻しなかった?怜」

「当たり前だ」

「そっか。なら良かった」

向かいに座っている怜に聞くと、怜はいつもの調子で言葉を返してくる。

なんだか、以外と自然に話せるものなんだ。

もっと緊張するかと思った。

「あ、陽」

「ん?」

「今日、俺の部活が終わるの待てる?」

優夜の部活は弓道部。

試合とかもないし、夜遅くまではしないから待てる。

「うん。大丈夫だよ。一緒に帰る?」

「それもだけど。ちょっと話したいことがあるんだ」

「話したいこと?分かんないけど…。じゃあ、教室で待ってるね?」

宿題でもしてのんびりと待っていれば一時間ちょっとなんてあっという間。

「分かった。ゴメンね」

「別にいいのに。じゃあ俺、ちょっと昼にすることがあるから…」

日直だから、昼にしないといけない事がある。

「あ…」

陽が立ち上がると、怜がその後を追いかけて行った。



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