幼なじみ

□陽の当たる場所
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苛々する。

最近、抑えきれなくなってきた。

このままだと、ヤバい。

自分でも分かる。

このまま爆発させると、危険。

それでも、この感情を解消させる術が分からない。


架連は、授業中にそんな事を考える。

机の上には、筆記用具しか出していない。授業を受ける気がないのが、誰から見ても分かる。

でも教師は何も言わない。成績で結果を出しているから。

最近、怜も優夜もスッキリした顔をしている。

理由は分かってる。

……陽だ。

良い意味で影響を与えたのだろう。

それに関しては、嬉しい。

ずっと二人は悩んでいたから。


でも……ダメだ。


陽に気持ちを伝えた。

手を出した。

それだけは、許せない。

例え幼なじみでも。

これだけは、譲れない。

二人が良い奴なのは知ってる。

長い腐れ縁だから。

でも、そういう理由じゃない。

ずっと、自分が我慢していた事を奪い取られたのが許せないんだ。

ずっと、触れたかった。

ずっと、思ってた。

……自分の籠の中に閉じ込めれたらどれだけ良いか…。



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