短編
□こんな避暑の仕方サイコーじゃん。
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初夏。
「う゛〜。あぢぃ」
幼馴染みである蓮二の家の縁側に腰かけて、タライに張った水に足を浸している(ちょー気持ちいいんだよ!!知ってる?)。
それでも暑いものは暑いのだ。
足を浸していても、そんなのほんの気休めにしかならない。
そんな暑い日は思考回路だって当然おかしくなる。
片手には溶けかけたアイスを持ち、多分もう温いだろうお茶を見て突っ込んでみようと考えたり…。
ほら。やっぱり思考回路が怪しくなってきてるじゃん。
このまま溶けちゃうんじゃなかろうか…。
「お茶にアイスを入れてもおいしくないと思うぞ。それに人が溶けることなどない。」
「…」
冷静なツッコミありがとう。
蓮二が人の心を読んめる(?)のは知ってるから別に驚くことなんてないんだけどさ
暑さでやられてんだからほぉっておいてほしいものですな。
それくらい気付けバカ野郎ぉぉおお。
それとも何か。せっかくの休みを押し掛けたのがいけなかったのか!Σ( ̄□ ̄;)
私のせいなのか!!
どうなんですか。
「天音が押しかけてきたことについては別になんとも思ってはいない。部活が休みになったと連絡をいれた時点で来ることは予測済みだ。」
あれま。
私ってばそんなに分かりやすいのか。
それとも蓮二が凄いのか…。
「…ただ、止めなければほんとに実行しそうだったからな。」
そう言って蓮二が視線を落とした。
蓮二の視線を辿ってみれば……
私の手じゃん。
しかも、その手には溶けかけのアイス。あと数pでコップの中だ。
とうとう行動にまで移してたのか…。
乾いた笑いを浮かべ、残りのアイスを一口で食べた。
時折吹く風が心地良い。
コップをどかして蓮二の膝に頭を乗せる(所謂、膝枕ってやつ)。
何も抵抗しないのをいいことに(ってか頭撫でてくれてるし。)そのまま眠りに落ちた。