長編

□第1話 プロローグ
2ページ/3ページ


「全員でかかってきても同じだよ。君達は負ける。たとえ先ほどの者達の十数倍強かったとしても。」

女性は何かをあきらめるような、しかし強かい目をしていてた。

女性はすぐ傍に控えていた如月のほうに一瞬振り返り口ぱくで“ありがとう”と言い、微笑んだ。

如月は最初何のことか分からなかった。しかし次に女性から出てきた言葉をきいてすぐに意味を理解した。

「イノセンスの全ての力を解放する。」

「!いけません。そんなことをしては*****様の身まで危険にs「いいのです。これで、これで平和な世が訪れるのなら。」・・・私も微力ながらお手伝いさせていただきます。」

「ふふふ。ありがと。いくわよ!!」

「はいっ!私の運命はいつもあなた様と共に」

「別れの言葉は済んだのかな?これで終わりにしよう。勝つのは俺達だ!!」

「イノセンス最大限・・・開放。華極来峰斬!!」

漆黒に彩られていた空が明るくなり、大量の光が地上に降り注いでいく。

剣を上空にかざすと、さらに光は強くなり女性を包み込んだ。

その瞬間。

勝負は一瞬だった。

遠くにいたはずの伯爵や、14番目と呼ばれる者達を巻き込んで光はバラバラに弾け飛んだ。


後には誰一人としてその場にはいなかった。

ただ、いつもと変わることにない空が広がっていただけであった。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ