長編
□第1話 プロローグ
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「全員でかかってきても同じだよ。君達は負ける。たとえ先ほどの者達の十数倍強かったとしても。」
女性は何かをあきらめるような、しかし強かい目をしていてた。
女性はすぐ傍に控えていた如月のほうに一瞬振り返り口ぱくで“ありがとう”と言い、微笑んだ。
如月は最初何のことか分からなかった。しかし次に女性から出てきた言葉をきいてすぐに意味を理解した。
「イノセンスの全ての力を解放する。」
「!いけません。そんなことをしては*****様の身まで危険にs「いいのです。これで、これで平和な世が訪れるのなら。」・・・私も微力ながらお手伝いさせていただきます。」
「ふふふ。ありがと。いくわよ!!」
「はいっ!私の運命はいつもあなた様と共に」
「別れの言葉は済んだのかな?これで終わりにしよう。勝つのは俺達だ!!」
「イノセンス最大限・・・開放。華極来峰斬!!」
漆黒に彩られていた空が明るくなり、大量の光が地上に降り注いでいく。
剣を上空にかざすと、さらに光は強くなり女性を包み込んだ。
その瞬間。
勝負は一瞬だった。
遠くにいたはずの伯爵や、14番目と呼ばれる者達を巻き込んで光はバラバラに弾け飛んだ。
後には誰一人としてその場にはいなかった。
ただ、いつもと変わることにない空が広がっていただけであった。