夢小説 1
□お客様目線
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「社長、いかがでしょうか?」
『問題ない』
来月オープンの、風間グループが経営するホテル。
今日は、このホテルに最終視察として、社長と一緒に来ている。
『お客と同じ目線で』と言う社長の意向で、今日1日ホテルで過ごしている。
食事にレジャー、お客様が このホテルで過ごすように、社長も今日1日ここで過ごし、お客様目線で、何か足りないところがないか・サービスが行き届いているかチェックする。
ディナーも済み、一通り終わった事を確認し、私は社長に声をかける。
「社長、お車の方、そろそろ用意してもよろしいでしょうか?」
『車?』
怪訝そうな顔の社長。
『誰が、今夜帰ると言った!?今晩は、ここに泊まる』
そんな事を初めて聞いた私は、驚いてしまった。
そんな私をお構い無しで、社長は続ける。
『最上階のスイートに、泊まる。そろそろ部屋に、移動するとしよう』
―最上階、スイート―
社長を部屋に案内し
「では、明朝7時にこちらに伺います。で、朝食を下のレストランでとっていただ…」
『待て。誰が帰っていいと、言った!?何事も、客の目線にならなければ、わからぬと、常日頃言っているはずだ。これの使い心地も、オマエと一緒に試さなければ』
広い部屋にドンと居座っている、とてつもない存在感のキングサイズのベッドを指差し、社長は言い放った。
「…」
絶句する私に、笑いながら言った。
『冗談だ』
―終わり―
【後書き】
ちー様の口調が、微妙ですみません m(__)m
難しいです、ちー様。
最後迄読んでいただき、ありがとうございました。