宝物

□彼女と水着と俺の理性
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「新八さん、お待たせしました」


「おう!って、み、美夜ちゃん!」


今度のデートはプールがいいって言ったから、校区外にあるプールに来た。

新しい水着を買ったから楽しみにしててね、と昨夜電話で言われていて、脳内ピンクになったとかは内緒だ。


「ビキニかよ…しかも赤…」


普段は制服の下に隠れていて分からねぇが


「デカいな。てか谷間!」

去年海に行った時はワンピースだったじゃねぇか。


「何で今年はビキニなんだよ…」


「似合わない?」


小さく呟いたはずが、隣にいる美夜にはしっかり聞こえていて、慌てて否定する。


「い、いや、似合ってる。でもそう思ってんのは俺だけじゃねぇみてぇだな」


さっきから、野郎共の視線は美夜に注がれている。

こいつは…

美夜は、俺の女だぁぁ!


「し、新八さん、目が笑ってない…」


野郎共の視線を逆手に取り、目の前の彼女を抱きしめる。


「あの、みんな見てるよ」

「見てんじゃない、見せてんだ。美夜は俺の女だってな」


お互いに水着。

俺は上半身裸だし、彼女だってビキニとは言え…


やばい。
非常にやばい。

てか、大人って何だ?
我慢って何だ?


彼女のあんな姿を目の当たりにして、冷静沈着でいられる男がいたら見てみたい。


……土方さんか?



「新八さん?」

「あぁすまねぇ。せっかくプールに来たんだ、泳ぐとすっか!」

「うん!」

「でも美夜ちゃん、俺から離れるんじゃないぜ?」


そして、大きな浮き輪に美夜ちゃんを座らせゆっくりと流れに身を任せた。







そろそろ理性が飛びそうです



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