BBS劇場

□α
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「お待たせしましたー、って。あれ?唯先輩?どうしたんですか?」



なんで泣いてるんですか、と顔を覗き込んでくる声の主にすがりつく。

それからわんわん泣きながら訴えた。



「あぅ。あずにゃーん!ぅうう。今、とても哀しい事が……ふえぇん」

「え?え?」

「幸せが崩れた瞬間を見ちゃったよう……」

「は?え?な、何があったんですか?」



ぐずぐずと鼻を鳴らしながら事の顛末を話すと、少し呆れたような顔をしながらもあずにゃんは私の頭をよしよしと撫でてくれた。



「そうだったんですか……それは哀しい出来事でしたね」



よしよし、なでなで。



ずぅっとあずにゃんの手が髪の毛を優しく撫でてくれる。

ああ、あったかいなあ。安心するなあ、なんて思いながらあずにゃんの胸元でごろごろと甘えていると。



「唯先輩。もう泣きやんだみたいですね。ほら、ハンカチで顔拭いてあげますからちょっと離れてください」

「えぇー、もう少しごろごろさせて」

「ヤです。ね、顔あげてください」



むに、と顔を両手ではさまれて持ち上げられて。

でも言葉の冷たさとは反対に、優しく顔を拭いてくれるあずにゃん。


「ん、ありがとー」

「いえいえ。どういたしまして」



あずにゃんは笑顔でそう答えてくれてから、すました顔に戻った。

ちぇ、残念。

今の笑顔は最高だったのに、すぐとりすました顔にもどるんだから。

あー、皆がそばにいてくれたらな。

きっとこの情景をりっちゃんや澪ちゃん達が見ていたら



「お熱いですなあ」



とか



「もうくっついちゃいなよYOU達」



など囃したててくれるはずで。

それに対してあずにゃんが



「や・め・て・く・だ・サイ!!」



なんて顔を真っ赤にして怒って。

そーいうの可愛いって思うんだけど、それを本人に言うとさらに怒るから言わない。

本当に可愛いのに。










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