BBS劇場
□ε
1ページ/2ページ
『真夏の出来事』(和澪)
「うわぁ…すげぇ人だなぁ…」
「だから言っただろ…休日は混雑するって…」
ある日、律に誘われて市民プールへやってきた
私は混んでるから嫌だって言ったんだけど…律が無理やり…
「まぁいいじゃねぇか!空いててもなんか寂しいしさ!」
「そういう問題じゃない気もするけど…」
律の大雑把さにため息を零し、去年の合宿で着た水着に着替えた
「よし!遊ぶぞーっ!」
「走ると危ないぞ!」
ワーッと律がプールに向かって走り出した
「あれ?りっちゃん?」
ふいに、聞こえたのは唯の声
「おお!唯じゃねぇか!」
そして
「あら、澪たちも来てたのね」
私の後ろからは和の声が聞こえた
「のど…………か………」
と振り返れば
「…………」
「どうしたの?澪」
休みの日に和に会えたことはすごく嬉しい
でも和は
あろうことか、水着を着ている
「…の、和っ!なんで水着なんて着てるんだよっ!」
「え…?だってここプールよ…?」
メガネもしてなくて、普段あまり見ない和になんかドキ☆ドキしてきたっ
「そうだ、澪。焼きそば買ったんだけど食べない?」
「え!?」
和の手を見れば、焼きそばが二つ
「唯、今律と遊んでて焼きそばどころじゃないだろうし」
もったいないから
と、和が空いてるテーブルのほうへ歩いて行った
私は律たちと和を交互に見つめ、和の後を追った
.