他話

□大臣エドA
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おかしな事になってしまいました。
なんなのでしょう、この状況は。
何故私が国王様の寝室にいるのでしょうか。
何故私が陛下の添い寝などさせられてるのでしょうか。

こんな状況では、寝ようにも寝れません。
明日も、・・・いえ、すでに日を越えてますから今日ですね。
今日も夜が明ければ、日常の業務が私を待っています。
いくら毎日暇とはいえ、やらなければならない事はそれなりにあります。
お願いですから私を寝かせてください・・・。

「陛下・・・自室に戻ってもよろしいでしょうか・・・」
「だめ」
相変わらずエドガー様は、私に抱き付いて離してくれません。
私の胸元に顔を埋め、甘えるように擦り寄ってきます。
しかも足まで絡められてるんですが。
当の私はと言えば、うんざりしながらもエドガー様の髪を撫でています。
命令には逆らえないですからね・・・。

エドガー様は、私を都合の良い玩具か何かとでも思っているのでしょうか。
先程の事でしたら謝ります。
ですからもう、このようなお戯れはお辞めください。

不意にエドガー様が、髪を撫でていた私の手を捕えました。
「・・・っ!」
まだズキズキと痛む親指を口に含まれ、思わず顔をしかめてしまいました。
「ごめんね、痛かった?」
痛いのは分かりきっているというのに、わざとらしく舌を這わせてきます。
その不敵な笑いはなんですか。
私を苛めて楽しいですか?

「・・・っ、・・・お離しください・・・」
曖昧に抵抗してみます。
「やだ」
それでもエドガー様は、さも美味しそうに私の指をしゃぶります。
「・・・んっ、・・・」
変な声出さないでください。
私の指を舐めながら、厭らしい顔をしないでください。

「っ・・・」
チロチロと可愛い舌で指先を舐められ、不覚にも欲情してしまいます。
これではまるで、私のものを愛撫されているみたいではないですか。
巧みな舌遣いが、どうしようもなく私を駆り立てます。
・・・いえ、だめです。
エドガー様の思惑に嵌ってはいけません。

「大臣、感じてるの?」
やはりエドガー様は、そんな私の様子に気付いていました。
さすがです、陛下。
洞察力抜群ですね。
などと関心してないで、早く逃げなくては。

「陛下・・・、私はそろそろおいとま・・・って何をしているんですか」
エドガー様が、捕えた私の手を、ご自身の下肢に誘導します。
・・・・・あの・・・。
なんで勃ってるんですか・・・。
私の指を舐めただけで興奮してしまったのですか?

「・・・大臣、さっきの・・・、もう一回、して?」
私の手を、勃ち始めた前に押し付けながら、エドガー様が上目遣いをしてきます。
たまらなく可愛いのですが・・・。
たぶんエドガー様は、ご自分だけが気持ち良くなれればいいと思ってるのでしょう。
しかし、このまま襲ってしまったら、私は最後まで止められなくなりそうです。
・・・いえ、気遣いなど無用ですね。
誘ったのは貴殿なのですから。

私はエドガー様の上に圧し掛かると、早速衣服に手をかけます。
「泣いても知りませんよ?」
というより、泣かせる気満々ですけど。
「俺が泣くわけないじゃん」
高圧的な瞳が、私を睨みつけます。
その強気な態度、いつまで持つか楽しみですね。
泣いたって絶対許しません。
私を誘惑した事を、後悔させてあげますよ。
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