他話

□大臣エド@
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私はソファに腰を降ろし、金髪を掻き上げながら耳元に囁きます。
「陛下、起きられないのでしたら襲わせていただきますよ」
失礼は承知です。
どうせ互いに、裏の顔を見知った関係。
取り立てて問題視するほどの事ではありません。

エドガー様が不機嫌な様子で薄く目を開きます。
「大臣・・・、冗談が好きなら、コメディアンにでも転職しろ・・・」
こんな状況下でも、くだらないギャグを飛ばす余裕があるんですね。
「冗談ではないですよ」
その証拠に、こうやって下肢を寛げさせていただいてるわけですし。

「・・・っ」
私の指が下着の上から中心をなぞると、エドガー様の身体が僅かに揺らぎました。
さすがに敏感な箇所を弄られたら、いやでも反応してしまいますよね。
「抵抗しないのですか?」
私は前を撫で付けながら、今度はシャツの釦を外していきます。
エドガー様は私の手を押さえることもせず、只々されるがまま。
横に寝転んだ状態で、私の愛撫に時々顔をしかめるだけです。

「お前・・・、最近、調子に乗りすぎだから・・・」
そんな事言ってますが、呼吸が乱れてきてますよ。
前も勃ってきましたね。
「抵抗しないのであれば、本気で犯させていただきますよ?」
私はフッと微笑んで、下着の中に手を入れます。
「・・・っ・・・!」
勃起し始めたそこを直接手で握られて、咄嗟にエドガー様の顔が歪みます。
そんな顔をしないでください。
私まで欲情してしまうではないですか。

「陛下、感じているのですか?」
次第に溢れ出した蜜が、私の指を汚していきます。
「・・・、大臣っ、・・・や・・・」
いやなら抵抗してみせればいいじゃないですか。
何故そんなに可愛く悶えちゃってるんですか?
切なそうに眉根寄せて、熱で浮かされたみたいに目元潤ませて。
陛下、本当はこうされる事を望んでいるとでも?

「っ・・・、んっ、や・・・、やめろ・・・っ!」
激しく前を扱かれて、ようやくエドガー様が抵抗してきました。
でも今更遅いですよ。
煽られすぎた加虐心は、もう止められそうにありません。

私は下肢を責めながら、エドガー様の顎を掴んで無理矢理こちらに向けさせます。
「陛下、凄く厭らしい顔ですね」
感じまくった表情で、快楽に溺れた顔。
「・・・くっ、・・・離、せっ・・・!」
エドガー様が私に見られるのを嫌がって、大きく顔を振り乱します。
はいはい、離してあげますよ。
そのかわり、別の所を苛めさせてもらいますから。

「・・・あっ、あっ!」
乳首をキツく摘んでやると、咄嗟に高い声が洩れました。
こんな声、今まで一度も聞いたことがない。
「陛下の可愛い声、もっと聞かせてください」
自分の顔が緩んでいくのがわかります。
「・・・うる、さ、あっ・・・!」
グリグリと乳首を捏ね回されて、また甘い声が洩れました。
エドガー様のそこは、苛めるたびに少しずつ硬さを増していきます。
気付けば下も、溢れすぎた先走りでビショビショです。

「・・・っ!・・・んっ、・・・!」
いつの間にか、艶っぽい声が、くぐもった声に変わっていました。
エドガー様は肩口に顔を埋め、必死に喘ぎを抑えているようでした。
「く・・・、んっ・・・、っ・・・!」
犯されるのは良くて、エッチな声を聞かれるのはお嫌なんですね。
でも、そんなにいじらしい仕草をされたら、余計に私を煽る結果になるのですが。

「陛下、強情張らなくていいですよ」
強引に親指で唇をこじ開け、歯と歯の間に指を潜り込ませます。
これなら声を我慢する事など出来ないはずですよね。
「・・・あ、あっ・・・!あっ・・・、やあ・・・」
思った通り、開かれた口からは可愛い喘ぎが止め処なく零れてきます。
かなりの力で指を噛まれて痛いですが、この声が聞けるならそんなもの関係ありません。

「凄く淫らですよ、陛下」
胸の突起を舌で転がしながら、勃起した前をぐちゃぐちゃに扱き上げます。
「あっ、あっ、ん・・・!やめっ、や・・・、ああっ!」
襲い来る快感に耐え切れず、エドガー様の腰がびくびくと跳ねます。
陛下がこんな風になってしまうなんて、思ってもみませんでした。
上気した顔で可愛い喘ぎを洩らし、抵抗すらままならないほど快楽に囚われて。
今の陛下には、いつもの気高さなんて微塵もありませんね。

「ああっ・・・、あっ、あっ!・・・もおっ、も、や・・・っ」
濡れた窪みを掻き回してあげると、喘ぎに涙声が混じり始めました。
ああ、脚もぶるぶる震えてきましたね。
もうそろそろ限界が近いのでしょう。
「可愛い」
そのまま先端をぬるぬると弄り回し、エドガー様を絶頂へと導きます。
「やあっ、やっ、やっ・・・!ああっ、あ、・・・あ、」
突起も口に含まれて、エドガー様の下肢が暴れ出します。
本当に可愛らしい。
ここまで乱れた陛下の姿を知っているのは、たぶん私ぐらいでしょうね。

「・・・ああああっ!!」
窪みを引っ掻いた拍子に、エドガー様が絶頂を迎えました。
私の手に、熱い液体が滴り落ちます。
「あ・・・、はあっ・・・、んっ・・・」
エドガー様は荒い呼吸を繰り返しながら、精を吐き出していました。
私は脈打つそこを軽く扱いて、射精を促してあげます。
「陛下、可愛かったですよ」
そして口付け。
「・・・んっ、・・・」
エドガー様は茫然としながらも、控えめに舌を絡めてきました。

・・・この愛しさは一体なんなのでしょうか。
陛下の事は好きですが、愛情とはまた違ったものです。
恋ではない。
母性本能ともまた違う。
どう例えればよいのか。
なんだかモヤモヤしてきました。
というより何故私は、陛下とこのような淫事に及んでいるのかが問題です。

「・・・?」
キスが終わってみると、知らぬ間に首に腕が回されていました。
「大臣、運んで」
エドガー様が、甘えるように抱きついてきます。
今日の陛下は本当に異常すぎですね。
駄々こねてみたり簡単に犯されてみたり、そうかと思えば甘えてみたり。

「噛まれた指が痛くて、とても無理です」
先程の淫事中に咥えさせていた指に、くっきり歯型が残ってしまっています。
「大臣のせいだろ」
「・・・それは・・・」
まあ、そうなんですけど・・・。
「うそつき、さっき運んでくれるって言ったくせに」
むくれた顔も可愛いですよ。
とか和んでる場合じゃありません。

「仕方のない人ですね・・・」
私は痛みの残る親指を庇いながら、エドガー様の肢体を抱き上げます。
しかしこんな姿を城の者に見られたら、どう思われるでしょうか・・・。

「大臣、今夜は俺の部屋で一緒に寝よ」
エドガー様が屈託のない笑顔で、恐ろしい事を言ってきます。
この御方の考えている事は、私にはさっぱり理解できません・・・。
「いえ、それはご遠慮させていただきます」
さっきのあれは、あくまでもエドガー様を起こすのが目的でしたからね。
これ以上踏み込むのは危険すぎます。

「国王の命令なんだけど」
有無を言わさぬ口振り。
こんなところで権力を振りかざすなんて卑怯です・・・。
「わかりました・・・」


もし過去に戻れるなら、二時間前の、退屈な日常に不満を抱いていた自分を殴ってやりたい。
ここまでのサプライズを、誰が期待したでしょうか。
やはり平穏が一番です。
平和こそが私のモットーです。

私は重い足取りで、国王様の室に向かうのでした。


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2008.09.09
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