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□苺ショートケーキ
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「……」

『…でしょ?』

「…それもそっかぁ!」


根拠も論理もないオレの言葉をすんなり受け入れてしまう水谷。




『バカな子ほど可愛い、かぁ…ふふっ』

「手のかかる子、じゃなかったっけ?」

『水谷ことわざ知ってるんだ…!』

「どーゆう意味だよー!」

『なんでもない、なんでもない!あはは!』









今日は特別な日なんだ。
まだ口には出さないけど…


『ケーキ食べにいこっか』

「…!」




映画に行ったり遊園地に行ったり…
そんな祝い方もあるんだろうけど。



「な、なんでケーキ…?」

『秘密〜!』

「えぇぇ!?」



目的地はいつものお店。

なんでなんで!?と子供みたいに騒ぐ水谷の手を取って…

















『…どれにする?』


ショーケースに並んだ色とりどりのデコレーションケーキ。

そんなものには目もくれず…





「オレ、これがいい!」



君が指したのは、やっぱり…――










(お誕生日おめでとう、水谷)
(あ、ありがとう…!!)
(自分で覚えてた?)
(うん、でも栄口忘れてるかと…)
(オレ水谷と違って前日に祝ったりしないよ)
(ま、まだ根に持ってんのかー!?///)
(仕返しにヒヤヒヤさせたからチャラね)
(一番に祝いたかったんだもん…ブツブツ)
(…水谷、美味しい?)
(……うん、うまい!へへっ///)









最後のひとくちは君に












―END―


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