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□キミ日和
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「おっはよー!!おっはー!!」


横切る生徒全員に見境なく、笑顔を振りまいてる隣の可愛い奴。


『水谷!前見なってば!』


オレは寄り添うよう自転車をこぎながら、あっちやこっちに手を振る水谷から目が離せない。


今日はいつになく天気が良いから、水谷も嬉しいみたい。

涼しい風、たまに散らつく遅咲きの桜、まさに五感全てが満たされた感じの朝!




だって隣には大好きな水谷がいる。





「あ!あれ田島じゃねー?」

『もー、分かったから前見て走ってよ』


隣を走る優越感と、よそ見ばかりされてる悔しさで複雑な気分になってきた。



(…さっきの満たされた気持ちを返してほしいよ、全く…)





「じゃあ…栄口見ながら走る♪」

『…っこ、転んでも知らないからねっ』



それでもやっぱり水谷にクラクラさせられてるのは…惚れた弱みだろうか。


顔を背けたら、大好きな笑い声が心地良く届いた。




「栄口〜!前見て前!あははは!」








キミ日和










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