俺は君が好きだ。

だから、俺だけのモノにしたいんだ。

間違ってなんかないだろ?
だって

お前のことを思ってるんだから。








「フィディオ、どうしたんだ?最近、少し変なんじゃないか?」

マークが心配そうに、聞く


「…え?変?…やだな、そんなワケないだろ?いつも通りだよ」

フッ、と余裕かまして、返事をした


マークは、そうか、と優しく微笑んだ。




ああ、君のその顔が大好きだ






「…フィディオ…やっぱり、変だぞ、お前…何かあったのか?」
また、俺の心配か
ホントにお節介なやつだ。


だけど、そんなところもダ大好きなんだ
その、低く、優しい声も、大好きなんだ。


君、という存在自体、大好きなんだ。



「…おい、フィディ…」



ただ、俺だけのモノにしたくて。
誰にも、見られたくなくて、

触れられたくなくて。
ずっと、俺の傍でいて欲しくて。




マークの両手を押さえ、俺が上から四つんばいになった
マークは、焦っているような顔をしている。


「…フィディオ…、何する、んだ」



少し、不安そうな、でも、わずかに頬を赤らめたその姿は
あまりにも、無防備すぎて



「…マーク、そんな可愛い顔してたら、どうなっても知らないよ」


上辺だけを飾ったような言葉にマークは目を大きく見開き、顔をさらに赤らませた。


「…・・・っフィ、ディオ…」


今度は、目を細めて、その細くて、白い、綺麗な手を俺の頬に添えてくる。



俺の中のどこかで、何かが切れる音がした。


「…マーク、君が好きなんだ、大好きなんだ…分かるか?」


まっすぐに、瞳をみつめ、問いかけた。
マークも、目をそらそうとはしなかった。

「……わかるよ…」


頬を赤らめて、少し恥じらいに溺れたような、笑顔は
マークを飾る、ひとつの演技のように見えて。


「……俺、マークにはずっと傍にいてほしいんだ」


見えない、口元が、ニッと笑う。


「…何言ってんだよ、ずっと傍にいるだろ。」








「………そうだな」



























(そんな言葉なんて、いらないんだよ)

(ただ、俺がほしいのは)




(お前なんだよ)
(お前があればもう何もいらない)


(君を傷つける事になるかもしれない)

(それでも、君は俺の傍にいてくれるか?)

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