頂き物

【マフィア】SHINOちんからの贈り物〜有馬郁人〜
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「わぁ…素敵…!!」



抜けるような青空に、真っ白い雲がところどころ浮かび、青く澄んだ空と海とが互いの色を映し合うようにして、どこまでも続いている。



見渡す限り続く砂浜が白くキラキラと眩しい程に輝いて――…



「気に入って頂けましたか?」



私の隣には、にこやかに佇む郁人さん。



「遅くなってしまいましたが…改めまして、海さん、お誕生日おめでとうございます。」






・・・ ・ ☆ ・ ・・・



森久保さんとの食事の後、海で泳ぎたいと言う私に、



「では、ご案内しますね」



と郁人さんが連れて来てくれたのが、ここだった。



まさか、広大なプライベートビーチ付きの超豪華コテージを貸し切りだなんて…



さすがとしか言いようがない。



「こんな素敵な所に泊まれるなんて…本当に嬉しいです!!郁人さん、ありがとうございます!!」



「気に入って頂けたなら良かった…此処なら、ゆっくり休んで頂けるかと…」



優しく微笑んで、郁人さんは続ける。



「いつも組の為、皆の為に頑張って下さっている海さんに、ささやかながら御礼と遅めのお誕生日祝いをと思いまして…」



「郁人さん…」



「それと、貴女に少し御相談したい事があるのですが…聞いて頂けますか?」



「はい、私で役に立てるのでしたら…」



「ありがとうございます。では、これから私が着用する水着なのですが、幾つかある中から貴女に選んで頂いても宜しいですか…?」



「…っ?!は、はい…」



そして一旦コテージの中へと入る。



案内さた部屋のテーブルの上に、リボンのかかった箱が3つ、載っていた。



「せっかくのお誕生日ですから、プレゼントの一環として、私の着ける水着も海さんに選んで頂こうと思いまして…開けて頂けますか?」



郁人さんにしては変な事言うなぁ、と思いながら、真ん中の箱を開ける。



と、その中には…







 
真珠のような輝きを放つ純白に、薄紫の薔薇柄を散らした…



≪ ビキニパンツ ≫!!



「(さすが、解ってらっしゃる!!)」



キャー(o≧▽≦)o



「…他の箱も開けて下さいね?」



涼しい顔で微笑む郁人さんに促され、右側の箱を開ける。



中には…






眩しいほどに真っ白で清潔な…






≪  褌  ≫ !!!



「(…完璧ですっっ!!!)」



ブラボー\(≧▽≦)/



「ふふ…もう一つありますよ?」



「…あ、はい…?」



この二つ以上の物が、果たしてこの地上に存在するのだろうか…?!



そんな事を思いながらも、残る一つの箱をオープン。



その中には……







≪  貝  ≫ ?!?!



…ッッッッッ?!( д)≡゜ ゜ ←出チャッタ



(…これを…どうやって…?!待って!そもそも郁人さんの場合これじゃ隠しきれなi…)



動揺する私…。



「さあ、海さん、どれが宜しいでしょうか?」



涼しい笑顔で促す郁人さん…。



「…えっ…と………」



どうしても、≪貝≫から目が離せない。



(いや、でも…そんな事、本当に言っちゃっていいの…?!)



躊躇う私に、



「海さん…私の前では我慢したり、無理をしたりしないで下さい…」



と、郁人さんの悪魔の(?)囁き。



沸き上がる興味――…



我慢……できないっ…!!!



「あの、か、かi…」



「あ、そうそう、選んで下さった水着とお揃いの物を、海さんにもご用意してありますので…」



「……っはい?」



「折角ですので、お揃いにしましょうね。」



端正な顔に涼しい笑みを浮かべる郁人さんに、一瞬、悪魔を見た――…






・・・ ・ ☆ ・ ・・・



結局、泳ぎ易さ(?)を重視して、ビキニを選択してしまった私。



お揃いで用意して貰った、同じ生地のビキニは、デザインが凄く可愛くて、思った以上に素敵だった。



ただ…「白」という色味のせいか、心なしか透け…いやいや、そんな事ない!筈!


 
プライベートビーチだから大丈夫!多分!←



何とか自分を納得させて着替え、ベッドルームから出た。



「郁人さん、お待たせしました……ッ!」



リビングルームには、既に着替えを終えた彼の姿があり、私の目は釘付けに。



しなやかな身体にはバランスのとれた美しい筋肉が付き、まるでギリシャ神話の登場人物のよう…



引き締まった臀部を包むビキニ(やや小さめ)からは、割れ目がちょっと見えたり見えなかったり…



最高にセクシーで、もはや神々しささえ漂わせている。



そんな彼が、涼しく微笑んでこちらをじっと見ているなんて、私、幸せ過ぎてどうしたらいいの…!!



でも、あまり見られるとやっぱり恥ずかしいな…



「…あの…何か私…変、ですか?」



「いいえ、とても良くお似合いですよ…」



「あ、ありがとうございます…郁人さんも…素敵です…♪」



「フフ、ありがとうございます…海さん、本当は≪貝≫の方が宜しかったのでは…?」



「…い、いえ、それはちょっと…////」



「私は、≪貝≫でも良かったのですよ…?

(…懐かしの武田久美子さんのような貴女を是非とも見てみたかったですね…フフフ…)」



「…はぃ?!…」



「いいえ、こちらの話です…」


 
 
優雅に微笑みながら、こちらにゆっくりと歩み寄る郁人さん。



黒く艶めく瞳を向けられると、やっぱり何だか恥ずかしくなり、俯いてしまう。



「…」



「…海さん…?」



「…は、はい」



「どうして下を向くのですか?」



「いやあの…恥ずかしい、です…」



「恥ずかしい事など何もありませんよ…貴女はこんなに綺麗なのですから…

ですが、恥ずかしがる貴女はとても可愛らしい…もっと、見たくなります…」



気付いた時には、いつの間にかすぐ側まで来ていた彼の腕に包まれていた。



素肌に彼の引き締まった筋肉を感じ、自分の心臓の音だけがやけに大きく聞こえる。



「……!」



頬が、燃えるように熱い。



「海さん…貴女の可愛い顔、もっと良く見せて下さい…」



顎に手を添え、目が合うまで上を向かせると、指の背でツ‥と頬を撫でる。



「…っ!」



たったそれだけの事なのに、背筋に電流が走ったような感覚を覚え、小さく息を呑む。



「初めて出会った四年前…貴女はまだまだ子供だと思っていました…それなのに…

いつの間にかこんなに魅力的な大人の女性になって…

私が普段…どれだけの我慢を強いられている事か…」



「…そんな、こと…」



「いいえ、貴女は分かってらっしゃらない…

ですので、今からじっくりと、教えて差し上げましょう……

海、貴女がどれほど私を虜にしているかを、ね……」



「…なっ………ぁ…」



心臓がバクバクと大きな音をたてて存在を主張し、声は喉に張り付いて言葉にならない――…



「今日は…逃がしませんよ?」



熱く燃え上がる炎を抱いた瞳に吸い寄せられ捉えられた瞬間、



この世から、郁人さん以外の存在が全て消えた―――……








End

☆・・☆・・☆・・☆・・☆

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