鬼畜眼鏡

□いじわるな恋人
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とある土曜の昼下がり、克哉と御堂はお互いに寄り添いながらリビングのソファに二人は腰掛けていた。お互いに休日出勤する必要もなく久しぶりにゆっくりと流れる時間を過ごしていた。大きな窓からは明るい日差しが差し込んでいる。
「御堂さん...」
克哉は小さく呟きながら甘えるように御堂の肩にことりと頭をのせた。
「疲れただろう?」
御堂は肩にのった克哉の髪をやさしく梳きながら愛しい恋人に、ほほ笑みながらささやく。その顔はMGNの部長の時は決して見せない顔だ。
「いえ、そんなことはないです」
克哉は慌てて否定する。御堂に気を使わせないように即座にやわらかい笑顔で微笑む克哉に御堂はつられるように笑いかけると額にチュッとキスをする。
「悪かったな。午前中は、掃除と1週間分の洗濯を克哉にさせてしまったからな。大変だっただろう?私は自分の仕事をしていて手伝うことができなかったからな」
「全然、大変じゃないです!俺は少しでも御堂さんの役にたててうれしいですから気にしないでください」克哉は恥ずかしそうにはにかみ、うっすらと頬を染めながら、御堂から目線をはずす。その様子に御堂は克哉の顎に手をかけ顔を覗き込む。
「まったく、そんなかわいい顔は私の前だけにしてほしいものだな」
御堂があまりにも真面目に言うので克哉はくすくすと笑い出す。
「俺のことかわいいなんて言うのは御堂さんくらいですよ」
「まったく君は、自分のこととなると過小評価なんだな」
「そんなことないですよ」
「まぁ、その性格に救われているところもあるからな」

御堂は、ここ数か月、MGNで克哉が違う部署の飲み会に誘われていることを知っていた。その飲み会自体が合コンということに克哉本人がまったく気付いていないことも。MGNの開発部1室部長の権限を使い、裏で秘密裏に合コンの日程を調べ、克哉をその日程に合わせて残業させていた事など誰も知るよしもなかった。

「なんで御堂さんが救われるんですか?」
きょとんとした表情で聞いてくる恋人の様子があまりにも愛しくて思わず御堂はその唇を塞ぎ、口蓋を悪戯に舌で舐め回す。
「御堂さ..ん」
一度唇を離すと克哉は情欲を含んだ瞳を御堂に向ける。その様子をみた御堂は獰猛な笑みを浮かべながら克哉の耳元で低く囁いた。
「今すぐ君を抱きたい」

昼下がりの寝室は分厚いカーテンがひかれ、薄闇の空間には濃厚な空気が満ちていた。御堂は口内を貪るキスをしながら克哉を一糸纏わぬ姿にしてシーツに押し倒す。右手で乳首を捏ねるようにしながら左手はゆるゆると腰から秘部のまわりをゆるゆるとなぞる。御堂はローションをつけた指をけして深く入れることなく御堂は指を動かす。深く入ってこない指を侵入させようと克哉は腰を揺らし始めた。
「御堂さん....いや」
克哉は、腰を揺らし快感に溺れそうになりながら軽く抵抗する。
「何が嫌なんだ?そんなに腰を振ってるくせに」
一旦、秘部から指を抜くと今度はだらだらと涙をこぼす克哉の立ち上がってるモノの先端を爪で軽く引っ掻く。
「ひっ....やだぁ」
克哉は甲高い悲鳴を上げると快楽か痛みからか分からない一筋の涙を零した。
「いや...いじわるしないでぇ.」
克哉は中途半端な快感に耐えきれないのか、その瞳は潤み、物欲しそうに御堂を見る。そして首に手を回すといきなり舌を割り込ませる濃厚な口づけをしかける。ときおり唇を離すと二人を繋いでいた銀糸がぷつりと切れてシーツに落ちた。
「御堂さんのを..あなたのを...はや..く下さい」
だらしなく唾液を垂らし、淫らな表情で克哉は御堂をみる。御堂はその様子に克哉を焦らそうと思っていたが我慢できそうにない自分にチッと軽く舌打ちをした。
「君は、まったく淫乱だな」
御堂は、ジッパーを下ろし下着の中から自分の高ぶりを出すとそれはすでに硬度を保ち、天井を向いていた。
「はや..く..それ..を..下さい」
克哉はそれを見ると舌なめずりをしていて、目はすっかり御堂のものにくぎづけになっている。その淫らな表情に、御堂はすばやく克哉を四つんばいにして、後ろから腰をかかえるといきなりつき入れる。
「ひっ!あっ、あっ」
まるで壊さんばかりに激しく揺さ振られ、その衝撃でシーツには克哉の精液がポタポタと落ちる。
「あっ...はっ...気持ち.いい」
克哉は快感に耐えられないのか自分を支えている腕は今にも崩れそうにがくがくと痙攣している。
「かつ..や」
御堂は締め付けに耐えながら克哉のもっとも感じる所を何度もついた。
「ひゃ...す..ごい..いい..」
克哉は自分の一番感じる所に当たるように御堂の動きに合わせて腰を振る。
「くっ.....」
御堂の息が乱れ、耐えるような声を上げる。それでも克哉を突き上げるスピードはますます上がっていく。
「み...どうさ..ん...も...う..」
御堂はその言葉を聞くと、にやりとほくそ笑むと右手を前に回し、克哉の今にも弾けそうになってピクピクとしているモノをいきなりぎゅっと握りこんだ。
「ひゃ!...やぁ..たか...のり..いじめ...ないでぇ...」
克哉は、絶頂の寸前で止められて涙を零しながら振りかえると御堂に縋るように甘い声を上げる。根元を掴んだまま御堂はピストン運動を再開した。
「かつや、そろそろ出すぞ」
御堂の切羽詰まった低い声にそれだけで克哉は感じるのか、頭を振り乱しながら強くシーツを握り締めている。射精を堰止められているせいなのかその体はたえず痙攣し、いつもより収縮して食い千切らんばかりに御堂を締め付ける。
「くっ.....」
御堂は、克哉の中に精を放つ。
「ぁっ!...あっ....ふっ...ん」
そして、御堂が放つ精液がどくどくと吐き出される感覚を受けながら克哉は身震いした。すべてが吐き出されると克哉の中から御堂は自分自身を引き抜く。
「み...どう..さ..おねが.い..もう」
克哉は息も絶え絶えに御堂に懇願する。
「いいだろう。ただし私の願いを1つ聞いてもらう」「なんでも...聞き..ますから...」
御堂は、その言葉を聞くと克哉のモノを口に含み、吸いあげた。快感の淵にいた克哉はすぐに達してしまい精液は御堂の喉奥に飲み込まれていった。

情事が終わり、御堂の腕の中でうとうとしていた克哉は急に目を開けると何か言いたそうに御堂を上目遣いでみる。
「どうした?」
御堂は頬にキスをしながらやさしく聞いた。克哉はもじもじとしながら恥ずかしいのか小さな声で言った。
「なんで俺のこといじめるんですか...」
少し膨れっ面で言う克哉に御堂はそのかわいらしい表情に苦笑しながら言った。
「君は、いじめられた方が感じるからだ」
「っつ...」
一瞬で御堂の言葉に顔を染めてシーツに顔を埋める。
「そういえば克哉、そこのチェストの一段目を開けてどれがいいか決めておいてくれ」
克哉は引き出しを開けるとそこにはいわゆる大人のおもちゃが所狭しと置いてあった。
「御堂さん、これっ!」
克哉は驚き目を見開いている。
「別に初めてでもないだろう?」
にやにやと御堂は固まっている克哉を引き寄せると首筋にキスを落とす。
「御堂さん...」
「さっき、私の言うこと1つなんでも聞いてくれると約束しただろう?」
「はい...そうですけど...御堂さんはやっぱりいじわるです」
「そうかもしれないな。こんな私は嫌いか、克哉?」御堂は、少し不安そうな表情で克哉を見る。
「嫌いなわけないじゃないですか」
克哉は御堂に勢い良く抱きつくと、触れるだけのキスをする。
「克哉、私はまだ満足できそうにない」
御堂は、克哉をシーツに勢い良く押し倒す。
「いいですよ。俺をもっと気持ち良くして下さい」

二人の週末はまだまだあけそうにない。

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