牙狼

□Sweet Valentine
1ページ/5ページ

「もうすぐバレンタインよね」
「そうだね、亜佐美は今狙っている人にチョコあげるんだよね?」
ダークチェリーパイを食べながらカオルは亜沙美に問いかける。
「まあね、そのつもりだけど。カオルはどうするの?」
カオルは待ってましたとばかりにスケッチブックをカバンから出すとパラパラとページを捲り、亜佐美にそれを見せる。よく見ると手作りチョコの詳しい製図が書いてあり、カラフルで
個性的なデザインばかりが目立つ物だった。
「カオル、あんたの大切な人を病院送りにしないように、それは作るのやめなよ」
「ひどーい」
「ひどくない、あたしを作った料理で病院送りにしたの忘れたわけじゃないよね?」
亜佐美の言葉にカオルはへらへらと笑うと落胆したようにスケッチブックをそっとしまった。
「高級チョコでも買って、彼氏に渡した方が喜んでもらえると思うよ?」
「うーん、そうかな?でも、今月高級チョコ買う余裕ないんだよね」
考え込むカオルに、パっと良い考えが浮かんだ亜沙美は悪魔のような笑顔で耳うちをする。
「カオル、彼氏が喜ぶバレンタインにしたいよね?」
「何か良い案あるの?教えて!」
「それはね...」
声のトーンを落とし興味心身のカオルに亜佐美は思いもかけない事を言った。
「チョコレートプレイでもしたら?」
初めて聞く言葉にカオルは首を傾げる。
「チョコレートプレイって何?」
「それは...お互いの体に溶かしたチョコレートと塗って舐め合ったりとか...カップルによって色んなバージョンがあるとは思うけど」
「は?」
カオルは亜佐美の言葉が理解できず1分ほどフリーズしていたが、ようやく頭で理解するとゆでダコのごとく顔を真っ赤にした。
「だって、あんたたちHしてるんでしょう?」
「亜佐美、ちょっと」
「良い大人が恥ずかしがんないの、案外そういうの好きかもよ?彼氏」
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ