“と”作
□あなたを信じて FE蒼炎 (セネリオ)
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辺りを見渡すとそこは、何も無い
純白の世界だった。
狂いそうなほど白以外何も無く、
耳を疑うほど無音で、
目を疑いたくなるような場所に
一人、僕は居た。
人の気配もなく、この
何も無い世界には
僕だけしか居ない。
此処でも僕は一人だった
ベオクからは【印付き】と忌み嫌われ、
ラグズからは【親無し】と呼ばれ
無視される希少の存在。
お前は何にも属さない、居る意味をなさない。
そう、この世界から
言われてるような気がして
居心地が悪かった。
だから
僕は無心で走った。
何も考えず、
ただ、
走った。
僕を僕として認めてくれたあなたを
見つけるため…
* * * *
何時までそうしているのだろう
今では何のために走っているのか憶えていない。
そんな事を暫らくしていると
目の前に人影が現れた。
数人のベオクと【半獣】…
何処かで見たことのあるような光景に
眉間のしわを寄せた。